ANTHONY DAVID

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ANTHONY DAVID インタビュー143号

アンソニー・デヴィッドは、アトランタを拠点に活動するシンガー・ソングライターだ。'02年のグラミー賞で7部門にノミネートされた、インディア・アリーの「Part Of My Life」を書いたことで、シーンに頭角を表している。デビュー・アルバム『3 Chords & The Truth』は'04年にリリースされ、ビル・ウィザースを彷彿とさせるヴォーカルと、人間味あふれるメロディー・ラインで、高い評価を獲得した。
このたび発表されたセカンド・アルバム『レッド・クレイ・クロニクルズ』は、持ち味である'60〜'70年代のソウル・ミュージック・テイストはそのままに、ダンサブルな要素を強調した意欲作だ。ヒップホップの影響が強いビートと、ディープな歌声の融合は、懐かしくも新鮮なサウンドとなって心に響いてくる。クラブジャズのダンスフロアから、深夜のリスニングルームまで、様々なシチュエーションを彩ってくれることだろう。  早くも評論家筋から絶賛を集め始めている新作について、電話で話をきいた。


—いつ頃から音楽活動を始めたのですか?
「子供の頃は学校でドラムを叩いていたんだ。10代の頃からずっと楽曲制作を続けてきたけれど、他の人に聴いてもらう機会がなかったから、本格的に活動を始めるようになったのは、(ジョージア州サヴァンナから)アトランタへ引っ越してきてからだね。当時はちょうど、アトランタでポエトリー・リーディングが流行っていて、その仲間内で楽曲を披露したら、予想以上に好評だったんだ。それが22歳の頃だね。本格的に曲を書くようになってからは、ギターも演奏しているよ」
—いままでに、影響を受けてきたアーティストはいますか?
「アニタ・ベイカー、ビル・ウィザース、シャラマーから影響を受けたね。他には、スティーヴィー・ワンダーやダニー・ハサウェイなどの'70年代ソウル、スリック・リックやビッグ・ダディ・ケインをはじめとしたオールドスクール・ヒップホップからも影響を受けたよ。最近のアーティストだと、ザ・ルーツがお気に入りだね」 —過去に、“自分の声に、自身が持てなくなっていた時期があった”と資料で読みました。そのときは、スランプに陥っていたのですか? 「別にスランプには陥っていないよ。10代の頃は、自分の声が好きじゃなかったんだ。だから、自分でつくった曲を他の人に聴いてもらう機会もなかったのさ」
—あなたのソウルフルな歌声からは想像もできない話ですね。いま現在、あなたにとって“歌うこと”には、どういう意味がありますか?
「歌うことは自分自身の表現手段。自己の解放とも言えるね」
—詞をつくる時や実際に歌う時は、“様々なストーリーを想い描いている”そうですね。新作では、どういったイメージを想い浮かべましたか?
「タイトルの“Red Clay(赤土)”は、アトランタを象徴しているんだ。このアルバムはアトランタ在住のアーティストを中心につくったから、“アトランタ”のイメージになっている」
—デビュー・アルバム『3 Chords & The Truth』は、アコースティック・サウンドを主軸とした、スローでシンプルな音づくりになっていましたね。それに比べ今作では、ダンサブルな要素が強調されている印象を受けました。制作面で意識したことは何ですか?
「前作とは違う音をつくることで、僕の幅広い音楽性を披露したかったんだ。今作では、新たなビートを加えるよう意識したね」
—メロディーとボーカルも、より力強いものになっていると思います。自分自身で、“ミュージシャンとしてレベル・アップした”と感じる部分はありますか?
「うーん。わからないけど、そうなのかなぁ...」
—7曲目の「ATL Sunshine」では、ラップがフィーチャーされていますが、このラップもあなたが歌っているのですか?
「ラップしているのは昔からの友人、ドレス・ダ・ビートニックだよ。ヤツは、フリースタイルMCバトルで活躍してきたラッパーなんだ。昔からいろんなプロジェクトで一緒に組んでいたから、今回も参加してもらったのさ」
—今作の収録曲で最も気に入っている曲、最も強いメッセージを込めた曲はどれですか?
「全部気に入ってるから、1曲には絞れないね(笑)。最もメッセージを込めたナンバーは、タイトル・トラックの「Red Clay Chronicles」だ。この曲では、アトランタに住む人間達の交流を歌っている。ちなみに「ATL Sunshine」も、アトランタで行われているミュージック・フェスティバルを含めた、この街の文化を題材にした曲なんだよ」
—今作にもゲスト参加している盟友、インディア・アリーとの出会いは、あなたの音楽人生に大きな影響を与えましたか?
「アーティストとしては歌唱や歌詞の面で影響を受けているし、友人としてもいい刺激をもらっているよ。インディアは昔から音楽の道を目指していたから、彼女の成功を嬉しく思う。だから、僕は今作でも彼女に向けて1曲書いたんだ」
—今後は、どういった方向性で音楽活動を続けていく予定ですか?
「できるだけ多くの人たちに僕の作品を聴いてほしいから、今後もアルバムをつくり続けるよ。一人の確立されたアーティストとして、成長していきたいとも思うね。新たに登場してくるアーティストに、良いインスピレーションを与えられるような存在になれれば、と思っている」
—来日の予定はありますか?
「今年は難しいけど、もしかしたら来年の初頭に行けるかもしれない。まだ日本へは行ったことがないから、早く日本で演奏してみたいよ!」


interview & text EMIKO URUSHIBATA
translation KEIKO YUYAMA


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ANTHONY DAVID
The Red Clay Chronicles

(JPN) Village Again / VIA-0044

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