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BUNNY LAKE インタビュー154号

オーストリアの夜に乱れ咲くロッキン・エレクトロ

 クリスチャン・フックス、スージー・オン・ザ・ロックス、ドクター・ナハトストロムの三名によるエレクトロ・ロック・バンド、バニー・レイク。オーストリアを拠点に活動している彼らは、昨年発表したデビュー・アルバム『The Late Night Tapes』から、「Disco Demons」をスマッシュ・ヒットさせた注目株だ。
 そんな彼らが、最新アルバム『ザ・チャーチ・オブ・バニー・レイク』をリリースする。自ら“レイヴァビリー(Rave & Rockabilly)”と形容する、ハードなテクノ・ビートとロックンロール・ヴァイブスが融合したサウンドを披露している本作。プロデューサーに、オーストリアのエレクトロニック・ミュージック・シーンをリードしてきた鬼才、クリストファー・ジャストを迎えた、エレクトロ/テクノ・ファン注目の作品となっている。
 本作の内容と彼らの音楽的背景について、クリスチャン・フックスとスージー・オン・ザ・ロックスから話を聞いた。


——バニー・レイク結成の経緯を教えてください。
クリスチャン・フックス(以下 C)「僕とドクター・ナハトストロムは古い友達なんだけど、2003年くらいに“一緒にエレクトロニック・ミュージック・プロジェクトをやろう”って話になったんだ。プロジェクトをはじめた当初は、ホラー映画のサントラや初期エレクトロ、それとR&Bにも影響を受けていたね。最初の頃は、スタイルを確立するのにかなり試行錯誤をしたよ。で、豊かな才能を持つ女性シンガーも欲しいねってことになって探していたら、僕らのプロジェクトにピッタリの女性が見つかったんだ。それがスージー・オン・ザ・ロックスさ。彼女は、バンドに必要なエネルギーやヴァイヴを持っていた」

——スージーは、どこで彼らと出会ったんですか?
スージー・オン・ザ・ロックス(以下 S)「私がクリスチャンと出会ったのは、彼がやっていた前のバンド、フェティッシュ69のビデオ撮影を通してだったわ。彼は車を運転できないから、運転もできる女性モデルを探していたのよ。で、それが私だったってわけ。あのときは、一日中車を運転しなきゃいけなかったし、暑かったし、タバコを吸わずにはいられなかったしで、夜には太陽とニコチンでグッタリだったわ。でも、なんだかんだ無駄にはならなかったわね(笑)。実際にやってみたらすごく上手くいって、私たちの間にはエネルギーがわいてきたし、どんどんそこに引き込まれていったから」

——ちなみに、クリスチャンとナハトストロムは、バニー・レイクを結成する前、どんな音楽活動をやっていたんですか?
C「僕たちは別々のバックグラウンドを持っているんだ。ナハトストロムは、実験的、前衛的なエレクトロニック・ミュージック・シーンの出身だね。僕は、ディスコやニュー・ウェイヴ、パンクが好きなのに、なぜかずっとゴリゴリのインダストリアル・ロック・バンドをやっていた(笑)。でも、今はクラブ・ミュージックにドップリさ」


——昨年「Disco Demons」がヒットしましたね。この曲は、何にインスピレーションを受けて誕生したんですか?

C「ここ数年、ウィーンのクラブ・シーンはますます盛り上がっているんだよ。’90年代にあったダウンテンポやドラムンベースのシーンが姿を消して、エレクトロ、ディスコ、ロック、テックハウスなんかがミックスされた新しいシーンが隆盛だ。「Disco Demons」は、そんなシーンへ向けた、僕らからのアンセムさ」

——「Disco Demons」には、クリストファー・ジャストのリミックスもありますね。どういう経緯でリミックスしてもらうことになったんですか?

S「実は、私はクリストファー・ジャストと昔から仲が良くて、彼のスタイルをすごく気に入っていたから、一緒にやったら絶対に上手くいくと思っていたのよ。私たちはダンス・ミュージックに傾倒していたし、もうリミキサーには彼しかいないって思ったわ」
C「で、リミックスができた後、彼と僕らはすごく仲良くなってね。それで、新作のプロデューサーには、彼がピッタリだと思ったのさ」

——そのクリストファー・ジャストと共に、あなた達は最新作『ザ・チャーチ・オブ・バニー・レイク』を完成させました。アルバムで表現したかったテーマは何ですか?
C「僕らの最初のアルバム『The Late Night Tapes』は、ダークで憂鬱な種類のアルバムだった。性、ドラッグなど、夜の生活とか陰の部分にフォーカスしていたんだ。でも、今回のアルバムでは、夜は夜でも興奮や陶酔といった、ハッピーな部分にフォーカスしている。このアルバムでは、みんなを快適で計画的な生活から引き離す、“理不尽な熱”を表現しているのさ。みんなを興奮させるこの熱は、危険なものかもしれない。全ての作業が終わって、みんなで完成した曲を聴いたときは、”ヤバイ!マジでナスティーだ!”って感じたもの」

——“レイヴァビリー”という言葉は、あなた達が考え出したんですか?

C「そうだよ。僕らはクラブ・ミュージックからも影響を受けているけど、同時にロックンロールからも影響を受けているからね。僕らは様々な音楽を愛しているんだ。もし君がある音楽にドップリはまったとしよう。すると、そのスタイル、グルーヴというのは、様々な音楽とリンクしていることに気付くはずさ。例えば、ブルースはあらゆるサウンドの基本だよね。そこには枠なんて何もない。僕らはザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドも、ザ・クランプスも、イギー・ポップも、テクノやエレクトロも、同じように好きなんだ。もちろん、古い‘90年代初期のレイヴ・サウンドも好きさ」
S「私が、子供の頃に初めて自分のお金で買ったアルバムは、ニルヴァーナの『ネヴァーマインド』だったんだけど、その頃カルチャー・ビートも好きだったわ(笑)。早く大人になって、ディスコに行って最高の音楽で踊りたいって思ったものよ」

——本作には、最新シングル「Strobe Love」の大沢伸一リミックスも収録されていますね。彼のリミックスを聴いた感想は?

S「彼のことは、KITSUNEやライヴを通して知っていたから、クリストファー・ジャストを介して連絡を取ったの。で、あがってきたリミックスを聴いてブッ飛んだわ。“なんてディスコ・モンスターなのかしら”って!そう思わない?」
C「彼のリミックスはクールだ」

——日本のトップ・クリエイターですからね! 最後に、今後の活動予定を教えてください。
S「まだこのアルバムも出てないというのに、次のアルバムの制作に取りかかっているわ。それと、たくさんのライヴが控えている。待ちきれないわ。何が起こるかわからないけど、確かなことは、最高にクールでエキサイティングなロックンロールを聴かせるってことね!」

interview & text FUMINORI TANIUE


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The Church Of Bunny Lake

(JPN) KLEIN/OCTAVE-LAB / OTLCD1107

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