CARIBOU ex MANITOBA

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CARIBOU ex MANITOBA

CARIBOU ex MANITOBA インタビュー124号

 デビュー・アルバム『Start Breaking My Heart』('01)は、新人離れしたメロディ・センスと、ボーズ・オブ・カナダばりの牧歌的ノスタルジアで、一躍エレクトロニカ・シーンに旋風を巻き起こした。セカンド・アルバム『Up In Flames』('03)は、ウルリッヒ・シュナウス、ギター、M83らとともに、“エレクトロニカ・ミーツ・シューゲイザー”の傑作と謳われた。そして'05年、マニトバことダン・スナイスは、またもリスナーの度胆を抜くであろうサード・アルバム、『The Milk Of Human Kindness』をリリースする。今作からはアーティスト・ネームを変更、その名も“カリブー”としての再出発だ。


「変えざるを得なかったんだ。L.Aでライヴがあった時、私立捜査員が訪ねてきて、僕に法廷召喚状を渡した。そこには“ハンサム・ディック・マニトバ”という、僕が聞いたこともない老齢のパンク・ガイ(編注:USパンク・バンド、ザ・ディクテーターズのフロントマン)が僕を訴え、名前を変えるよう圧力をかけているってことが書いてあったんだ。.....でも、もうどうでもいいよ!」
 では“カリブー”という新名義は、どこから生まれたのだろう。
「ツアーでカナダを周っている間に、新しい名前を考えなくてはならなかった。そこで僕らはスピリチュアルな旅を始めたんだ。ベッド付きの大きなトラックを借りて、3つの十字架を掲げ、バンダナをリキッド・アシッドに浸し、カナダを3日間かけて横断した。そこで僕らが見たビジョンが、“カリブー(北米産のトナカイ)”だったんだ」
 本人が「僕はレコーディングに関してはコントロール・フリークだから、全てのディテールまで完璧でなくてはいけない」と話すように、カリブーのサウンドは計算され尽くしたかのようなサウンド・スケープで成立している。トロントの大学院で数学を学んだ経験が、そこでは活かされているのだろうか。
「いや、僕が学んだ数学は非常に抽象的かつ難解で、現実の世界のどんなことにも応用できるものじゃない。でも、僕のマインドをバネのように鍛えてくれたね」
さらに続けて、彼は言う。
「僕は、ただ自分の直感に頼っているんだ。制作中は本当に慌ただしくクレイジーで、物事を合理的に考えるなんてことは、僕をコントロール不可能なほどの怒りに追い込むからね。僕はこのアルバムのほとんどのパーツを目を閉じてつくったんだ。周りのスペースからアイデアをチャネリングするんだ」
 意外にも彼の音楽では、数学のような緻密なロジックよりも、むしろ直感こそが重要というわけだ。 「もし君がこのアルバムを熱心に聴いてくれたら、僕はどんなことをしてもまた日本に行くよ。ケビン・コスナーの映画『フィールド・オブ・ドリームス』みたいにね(笑)」


interview & text AKIHO ISHII


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CARIBOU ex MANITOBA
The Milk Of Human Kindness

(JPN) THE LEAF LABEL/HOSTESS / BAY42CDJ

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