CELEBRATION

iLOUD > CELEBRATION > CELEBRATION インタビュー132号

CELEBRATION インタビュー132号

 はてなブックマークに登録

 ニューヨークが元気だ。そもそもクリエイティブな土地柄なのに加えて、1970年代末のノー・ウェイブ・サウンドがリヴァイヴァルしているから、パンクでアヴァンギャルドなアート系バンドが続々登場している。そんなニューヨークからまた一組、ユニークなバンドが現れた。


「マヤ暦は2012年で終わる。僕達は三人とも、この世界はもうすぐ終わるってこと、“祝祭(celebrate)の時が来たこと”に気が付いたんだ。宇宙の旅を経て、僕らは共通の目的を見いだしたんだよ」
という経緯で結成されたバンドは、その名もセレブレーション。カトリーナ・フォード、ショーン・アンタナイティス、デヴィッド・バーガンダーの三人組だ。デビュー・アルバム『Celebrartion』は、ティーヴィー・オン・ザ・レディオのフロントマンで、ヤー・ ヤー・ヤーズやライアーズのプロデューサーとしても知られるデヴィッ ド・シーテックが全面的にプロデュースを担当している。
「デヴィッド(・シーテック)と満月の儀式で会ったときに、考え方や興味に共通点があるって思ったんだ。その後、ティーヴィー・オン・ザ・レディオのみんなと会った。僕らはみんな同じ部族の仲間って感じだね」
 彼らはこれまでにジャックス、ラヴライフといったバンドでキャリアを積んできたが、セレブレーションでは一段上のステージで、汎用な楽曲構成にとらわれず、感情やエネルギーをそのままフリーフォームな音として表現することに取り組んでいる。シンセ・ノイズ、ギター・オルガンという改造楽器、さらにはフルートやサックスまで動員して奏でる、エモーショナルで混沌としたサウンドは、まるでリスナーを異次元へと導くための装置のようだ。
「聴いている人間を、ただの傍観者から生命を持ったもっと“感じる”人間へと変化させるような音楽をつくりたいと思ってるんだ。それに、自分達が持っている“動物(野生)”の部分をもっと解き放ちたいと思う。自然のままの、粗野で下品な、根本的な音楽的儀式がゴールなんだよ。それこそが音楽が生まれた理由だからね」
 ノイズを出しまくることから作曲を始め、ライヴでは常識や人間であることの限界を超えること、オーディエンスとパフォーマーの境界を打ち破ることを意識しているという彼ら。肉体的かつ感覚的な音楽性は、正にニューヨーク・アート・ロックの伝統を受け継いでいると言えるだろう。最後にアルバムのテーマを聞いてみた。
「素晴らしさも残忍さも全て含めて、“生きていることの祝福”だね」


text FUMINORI TANIUE


HMVで購入↓
CELEBRATION
Celebration

(US) 4AD (HOSTESS) / CAD2512CD

CELEBRATION インタビュー132号

CELEBRATION トピックス一覧