DJ CHUCKY

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DJ CHUCKY インタビュー127号

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 オランダ発祥のダンス・ミュージック、ガバ。ロッテルダム・テクノとも呼ばれていたこのジャンルは、数あるダンス・ミュージックの中でも類い稀なテンポの早さと、へヴィーメタル的な高揚感を兼ね備えた、圧倒的にハードなスタイルを特徴としている。ここで御紹介する『ROTTERDAM GABBERZ 2』は、ガバ・ファンから圧倒的な支持を得ている、オランダはRUFFNECKの音源をコンパイルしたミックスCD。ガバ独特の歪んだキックや、聴く者を煽って止まないMCのサンプリングはもちろん、ドラムンベースやハッピー・ハードコアの要素も楽しむことができる。ミックス&コンパイルは前作に引き続き、様々なパーティーのオーガナイズやDJプレイのみならず、レコード・ショップ“GUHROOVY”の店長としてもシーンの普及に貢献しているDJ CHUCKY。近年はRAVIN BEATZ JAPANを主宰し、UKをベースに世界へ日本人アーティストを輸出すべく活動もしている。精力的に活動を続ける彼に話を聞いた。


―まず、現在のDJ活動状況を教えてください。
「レギュラーでは渋谷“乙”。昔からガバとハッピー・ハードコアは一緒にイベントを行っていたんですけど、どのイベントもハッピー・ハードコアよりだったんですね。それで、ガバやブレイクビーツといったエッジの効いたものをやりたいという思いから勢いで始めて、今年で三年目になります。それまでに出演したパーティーで知り合ったDJ達を招聘して、スタートしました」
―DJ 急行さん達ですね?
「そうですね。急行とは、新宿LOFTやCLUB ASIAでよく会っていたんです」
―今年でDJ歴10年になりますよね。長い間ひきつけられているガバの魅力を教えてください。
「もともと普通の洋楽から音楽にのめり込んでいったんですけど、最初に興味を持ったのがデスメタルや、スラッシュメタル、グラインドコアといった速い音楽だったんです。当時はテクノ自体がハードな時代ではなかったので、打ち込みでハードなものを求めていったらガバに辿り着きました。結局一番性に会ったのが、ガバだったんです」
―それはBPMの速さという点で?
「それだけじゃなくて、表現方法のえげつなさというか、極端過ぎる表現といったところですかね(笑)」

―CHUCKYさんこそ面白い表現しますね(笑)。振り返ってみて、今までの10年間はどうでしたか?
「何やっていたのか記憶に無いぐらいアッという間でした。そんな中でも'02年にCLUB CITTA KAWASAKIでやったは思い出深いです。みんなガバで大暴れしていて、それをステージから見てるのが面白かった。DJを始めた当初は、イベントやってもハコから“うるせぇ!”と言われたり、お客さんからも“なんだこのジャンルは!?”なんて言われたりで、誰もガバを知らなかったんです。ずっとそのような事を言われ続けてきたんですけど、今では若い子達もイベントを始めるようになったので、以前より認知されてきました。昔はレコードも売っていなかったんですよ。10年前は誰の頭にも個人輸入するなんて発想はなかったので、必死にレコード屋を廻って、コレクターと戦いながら集めていました(笑)。1タイトル1枚、それらが一気に50タイトルとか入ってきていたんで、入荷日と同時に買いに行ってました。あの頃は毎日レコード屋を廻って、1枚でも新しいのが入っていたら買っていましたね。それこそ、急行とよく争っていましたよ(笑)」
―現在のシーンについては、どう思いますか?
「ガバを聴き始めても、消化不良のまま飽きてしまう人が凄く多い。さわりだけ聴いて納得されてしまう。深くハマっていく人が少ない。そういった点を踏まえ、入門編としての意味合いも兼ねて今回のCDを企画してみたんです。全盛期の'96年頃と比べると、オランダを中心にシーン全体がシリアスでディープな世界へ向かってしまっているから、聴き始めの人には今のガバ・シーンは入りにくいと思うんです。だから、全盛期の面白かった音を使ってミックスCDをつくろうという企画を立てました。分りやすく、聴きやすいものをつくりたかったんです」
―確かに明るいイメージの収録曲が多いですよね。
「そうですね。めちゃめちゃ速いブレイクビーツだったり、えげつないシンセだったり、ガバの面白い部分が出ている曲を集めました。構成的には普段のDJ同様、最後の方にヤマ場をつくりました。現場でやっているDJミックスに近い雰囲気が出ていると思います」
―かなり早く繋いでますよね。1分半ぐらいで次の曲に行ったり。
「イベントではもっと短く繋ぐことも多々あります。トラックものを短く刻んで、一時間のセットに30曲以上使うこともざらです。今作では17曲使ったんですけど、一曲一曲の使用時間は長い方ですね」
―今作はミックスCD『ROTTERDAM GABBERZ』の第二弾となりますが、前作とは違ってRUFFNECK音源のみを使用していますよね。このアイデアはどこから出たんですか?
「企画自体は5年ぐらい前からあった古いもので、今回やっと実現したんです。昔からRUFFNECKだけは別格の人気っぷりでした。そのうえレコードも手に入らなくて、持っているだけでエラい!みたいな(笑)。今作で初めてRUFFNECK音源をCDで手にする人も多いんじゃないかな」
―収録曲で特に気に入っているものは?
「最も気に入っているのはWEDLOCKの「Ganjaman」です。9年程前の曲なんですが、今でもよくDJセットに入れてますね。ガバ・シーン的にも、伝説の一枚なんです。この曲だけはずっと手に入らなかった。初めはオランダから来た中古盤を手に入れたんですけど、状態がすごく悪くて。その後の再発で、やっと音質の良いものを手に入れました」
―ということは、今回収録した曲はリストをRUFFNECKに提出して送ってもらったわけではなくて、全て自分のレコードから選んだんですか?
「そうですね。だって自分のレコードじゃなかったら嘘っぽいのが出来上がっちゃうじゃないですか!?(笑)」
―確かに(笑)。では、今後はどのような企画を予定していますか?
「今作のBPMは179なんですが、ガバよりスピードが早いスピード・コア、もしくはガバが遅くなったニュー・スタイル・ガバで一枚出そうかなと思っています」
―ニュー・スタイル・ガバのBPMはどれぐらいなんですか?
「出始めた当時はBPM155ぐらいだったんですけど、今は160から170ぐらいです」
―どのような背景があってニュー・スタイル・ガバは派生したんですか?
「例えば、ロック界では'80年代のスラッシュメタル・ブームが行き過ぎて、グラインドコアのような速いのが出てきたんですけど、'92、3年頃のパンテラのアルバムで速いのが落ち着いて、重いメタルが出てきました。そこからミクスチャーとかに分かれていったのと似たノリで、ガバも遅いのが出てきたのかもしれませんね。'98年頃から重たくて、一発一発のエッジが強いものが出てきたんです。ニュー・スタイルの後で、ハード・ダンスに移行したガバのアーティストもいます。例えば、イザークやドン・ディアブロはもともとガバのアーティストだったんです」
―ところで、CHUCKYさんは“GUHROOVY”のスタッフでもありますが、DJ、レコード・ショップとして、現在オススメの商品は?
「僕がやっているレーベル、RAVIN BEATZ JAPANからのリリースですかね。こういう宣伝おかしいですよね?(笑)」
―そんなことないですよ(笑)
「レコード屋をやっていての感想なんですけど、YOJI(BIOMEHANIKA)さんやNISHさんがウケてるのは、日本人にあった、日本人特有の音をつくっているからだと思うんです。海外の音源をそのままかけているシーンってどうなのかなとも思います。だから自分でレーベルを立ち上げて、そこから日本人にフィットする音源を出していきたいと思っているんです」
―今後もシーンを発展させてくださいね!
「とにかく、もっとガバを一般化させたいです。その手段を模索しています。今までも模索しっぱなしの10年でした。ハード・スタイルやトランスは、ジャンル名だけでどのような音楽か想像つくけど、ガバはジャンルの説明から入らなきゃいけない。未だに“ハテナ?”な人も多いですからね。でも、前よりは通じるようになったんで、ちょっとは嬉しいんですけどね(笑)」


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V.A MIXED BY DJ CHUCKY
ROTTERDAM GABBERZ 2
THE RUFFNECK SPECIES

(JPN) GABBADISCO / GABDCD-003