DJ MUNETICA
DJ MUNETICA インタビュー140号
クラブのパーティーが、まずは仲間を集め小バコをレンタルするところから始まるように、小さな流れがやがて大河となり、ムーヴメントになることはあり得ない話ではない。ダンス・ミュージックの世界では、たった一人の人間が取る、損得感情抜きの型破りな行動が、後のシーン形成に多大な影響を及ぼすこともあるのだ。
都内を中心に音楽活動を行っているDJ MUNETICAは、次世代ハードダンス・レーベルENERGIZE JP RECORDSの創設者で、まさに型破りな男だ。『Energetic Trance』では、選曲、ライセンス、楽曲制作、DJミックス、はては流通&販売までをプロデュースしている。莫大なエネルギーを必要とするこの行動に、彼を駆り立てたものは何なのだろう?本人に話を聞いてみた。
―なぜこのコンピレーションをつくろうと思ったんですか?
「“自分の曲をリリースしたかった”っていうのが発端ですね。“海外に作品を送っても、まずオファーなんて来ない”って聞いていたので...。あと、日本でこういうことをやってるレーベルってすごく少ないんですよ。“それだったら自分でやろうかな”とも思ったんです。海外に送ってみようとも思いましたが、楽曲制作をしている仲間が周りに数人いたので、だったら自分達でアルバムつくったらおもしろいかなと」
―なぜコストのかからない12インチではなく、いきなりアルバムをつくろうと思ったんですか?
「最初は12インチでのリリースを考えたんですよ。けど、どうせやるんだったらアルバムをまず出して、その後に12インチを出しても別にいいのかなって。 自分の好きなアーティストや楽曲を集めたら、結果的にこうなったんです。そういう意味では、いろいろ考えずにつくったって感じですね( 笑 )」
―アルバム制作で一番苦労した点を教えてください。
「制作ももちろんなんですけど、やっぱり流通ですね。レコード会社にかたっぱしから連絡したり、ディストリビューターにインフォメーションをFAXしたりしたんですけど、現実を見ると、このジャンルって販売してるお店が絶対的に少ないんですよ。ましてや新規のレーベルで、個人じゃないですか。その上、連絡先は携帯電話だし( 笑 )。最初は本当に全くだめでしたね。流通の目星をつけるだけで半年近くかかりました。そこで一番苦労しました」
―楽曲制作面での苦労はありましたか?
「ミックスでは、少してこずりましたね。最初に仮のDJミックスをPCでつくった後、一週間くらい試行錯誤したんですけど、結局一番初めにつくったミックスにしました。楽曲のNGは一度もなかったです。あと、苦労したのは専門用語ですね。“イニシャル”とか“アドバンス”とか。アーティストの事務所に連絡した時、先方から著作権とかジャスラック登録のこととか言われたんですけど...全然わからなくて。勉強の嵐でしたよ」
―3曲目に収録されている、プラスティック・エネミー「No House」には特別な想いがあるそうですね。
「昔僕がDJで参加していた
―収録アーティストとの出会いや、共に活動してきたことについて教えて下さい。
「NISH:NISHさんは昔からずっと好きだったんで、まず最初に連絡しました。その時は、まだあまり面識はなくて...。で、家の近くまで行って、“エナジェティックな感じで曲をつくってください”って、あいまいな感じでお願いしたんですが、了解してくれました。でき上がってきた曲は、期待をはるかに越えるもので、とても嬉しかったです
REMO-CON:REMO-CONさんも全く面識はなかったんですが、REMO-CONさんがvelfarreでDJをした時に直接会いに行って、“アルバムつくるんで、何か一曲提供してもらえますか?”って頼みました。ちょうどビートマニア用の楽曲をつくっていたみたいで、それをそのまま収録させてもらいました。
DJ OZAWA:『D.N.A』というミックスCDを去年聴いて。その中に入っていた「Bio」がとても好きだったので、今作に収録させてもらいました。8月には、OZAWAさん主催のパーティー
GULD:
HASE:昔GULDが、今作にも収録している「Galatea」をずっとかけてて、めちゃくちゃすごいなって思っていたんです。で、それがHASE君の曲だと分かったので、曲づくりを教えてもらったり、楽曲をもらったりするようになりました。アンダーグラウンドな人なんですけど、尊敬できますね。フィンランドでやってるインターネット・ラジオがあるんですが、そこでプロテウスが彼の曲を最後に流していました。
NEURON :
HEAVNS WiRE:偶然行ったパーティーで、「Time For House」が流れていたので、速攻メールで“突然失礼します”と連絡を取って( 笑 )、収録させてもらいました。
OVERFLOW:知り合いの紹介です。あの二人はアツいですね。シンジさんからは表からくるアツさ。シュウセイ君からは奥に秘めたアツさが伝わってきます。バランスの取れた二人だと思いますね。
StripEについて:実はmixi繋がりなんです。彼のウェブ・サイトで曲を聴いたのがきっかけです。彼は、今作収録アーティスト中最年少で、まだ22才なんです。以前、彼のスタジオに行ったんですが、作業がすごく早かった。年齢を感じさせないですね。
BUZZMASTA:普段はハードコアの人なんですよ。でも、彼の曲が心に響いたんです。ブリスクとかもハードコアの人だけど、ハードトランスやったりするじゃないですか。そういう風につくってもらったら、おもしろいんじゃないかなと。それでお願いしたんです」
―今作は、アニメのジャケットが目立ちますね。
「最近、トランスのCDって乱発されてるじゃないですか。そういう商品と一線を画したかったんです。あと、今後は海外にもアピールしたいと思っているので、日本人独特の味を出そうということで、アニメ・キャラに行き着いたんです。それでFAVGEAR( デザイン・ユニット )にリクエストしました」
―ハードダンス、ハードトランス・シーンは今後どうなっていくと思いますか?
「僕は
―このアルバムをつくるために彼女と別れたって聞いたんですけど、本当ですか?
「どこから聞いたんですか( 苦笑 )! そうですね。本当にこの企画を成功させたかったから...。お金も必要だったんで、仕事ばっかりやってて、相手できなかったんですよ。3年間つき合った、おしどり夫婦だったんですけどね...」
―.......。今後の活動予定を教えてください。
「アルバムから12インチを切って、リリースすることを考えています。現在取りかかっているので、秋ぐらいになると思います。最初は見開きの二枚組にしようかなとも考えたんですけど、あまりにもコスト高だったのであきらめました。一枚目にはNISHさん、僕、StripE、HASE君の4曲を収録して出します。二枚目にはREMO-CONさんやOVERFLOWの曲を収録する予定です。アルバム第二弾も構想を練っているところです。一年に一作ぐらいのペースで出していければいいですね」
interview & text BRUSH
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VARIOUS ARTISTS
Energetic Trance
-New Generations Of Hardsound-(JPN) ENERGIZE JP / ENR-CD001

