estrangeiro
estrangeiro インタビュー129号
ボーカルのenjeu、プログラミングのHacchan'、キーボードのMasafumi Saitoh、DJのNaoyuki Hiraokaから成るユニット、estrangeiro。ちょっと耳なれない、この“エストランジェイロ”という単語は、ポルトガル語で“異邦人”を意味するのだという。 「カエターノ・ヴェローゾ の「estrangeiro」という曲に由来しています。僕達の音楽アプローチも、まさに異邦人としてのものだし、そういう意味ではぴったりのグループ名だと思います」(Hacchan') その音楽アプローチとは、“世界を異邦人の視点で駆け抜け、音楽の世界にTOKYO発の新しい地図を書き記していく”ことだという。
「TOKYOは、いろいろな国の音楽が聴ける場所だと思うんです。実際にプレイしてる演奏家も沢山います。今回参加して頂いたKosmas Kapitzaさんは、ドイツの血を引くラテンやアフロ・パーカッションのスペシャリストだし、伊澤陽一さんが奏でるスティールパンは、もともとカリブ海のものです。Saigenjiさんには、西アフリカ・ブラジル、ぶらり音楽紀行みたいなギターを弾いてもらいました。また、「FUJU」でコーラスしてる民謡の旋律は、島根地方のものだったりします。いろいろな血を引く人々が集まり、世界中の楽器や旋律を奏でる場所が、TOKYO。そこに新しい可能性を感じます。さまざまな感性の持ち主が集まって、ワイワイと奏でる新しい価値観。そこから今まで誰も描いたことのない、新しい音楽地図が描けるんじゃないかと、日々ワクワクしています」(Hacchan')
まさに地図のごとく、聴く者にさまざまな景色を想像させる今作。曲づくりのインスピレーションは、どんなものから得たのだろう?
「風景や心象のイメージを話し合っているうちに、曲ができあがることが多かったです。あまり完成型については考えず、最低限の枠を決めたら、出たとこ勝負でした」(Saitoh)
「何も考えずに、降りてきたことをそのまま歌っています。例えば、「moea」はタヒチ語で、“夢の途中”という意味があるんです。私は、パンガン島でのフルムーン・パーティーを思い出しました。肌の色が違う人達が、ビーチで海や空の青と混じり、ひとつになるイメージ」(enjeu)
音楽は国境や文化を超えて、スピリチュアルな世界でつながっている。エストランジェイロの音楽を聴くと、そんなことを意識せずにはいられないのだった。
interview & text SOICHIRO NAITO
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(JPN) Vibes Disc / VYCL1004

