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FARBE インタビュー136号

 自身が運営するPLUSレーベル、そしてパーティーを軸に、精力的な活動を展開しているテクノ・クリエイター/DJ、シンニシムラ。彼が、既にキャリアあるクリエイターとして活躍中のチザワキュー(Chizawa Q)と新ユニット、ファーブを結成し、『カラーズ』をリリースした。本田みちよ(overrocket)をヴォーカリストにフィーチャーしたこのアルバムでは、アジア的なムードを漂わせるメロディアスなトラックに挑戦している。流麗なシンセ・ワークをベースにしたインストも新機軸だ。  ファーブの音楽性を探るべく、シンニシムラとチザワキューの二名に話を聞いてみた。


―チザワさんとファーブを結成した経緯を教えてください。
シンニシムラ(以下S)「僕のレーベル、PLUSでデモを募集していたんですが、その中に彼の作品があって、聴いてみたら凄くクオリティが高かったんですよ。で、すぐに電話して“プロですか?”って聞いたんです。そうしたら、“はい”と。プロの人がわざわざウチにデモ送ってくるなんて、最初はおちょくられてるのかと思いましたよ(笑)。それで、“会いませんか?”ということになったんです」
―チザワさんは、どうしてPLUSにデモを送ろうと思ったんですか?
チザワキュー(以下C)「元々、PULSやシンさんのパーティーが大好きだったんですが、たまたまネットでデモを募集しているのを目にしたんです。それで、ずっとトラック制作はやっていたので、どんな反応があるかなって思って、送ってみたんですよ。ソロ名義の12インチはもう出ているんですよ」
―そこから、どのようにしてファーブへ発展したんですか?
S「彼は、テクノ以外にヒップホップやダブ、クリック・ハウスのようなトラックもつくれるんです。僕はそういうサウンドにも凄く興味があったから、“12インチを出すだけじゃなくて、一緒にユニットやらない?”って誘ったんです。僕としても、いろいろな人の音楽を吸収したかったし、何か新しいチャレンジをしたかったんですよ」
C「僕はずっと一人でやっていたんで、誰かと一緒にやったら面白いかなって思ったんです。シンさんだったら、これ以上面白いことはないと思いましたね」
―“farbe”はドイツ語で“色”という意味ですが、この言葉をユニット名にした理由を教えてください。
S「ワンワードの名前にしたくて、いろいろ考えていたんです。いくつか候補があったんですけど、ドイツにいる友達に“美しい、というような意味の単語ってない?”って聞いたら、“farbe”って単語が出てきたんです。本来は何か一つの“色”って意味なんですけど、自分たちの中では、もっとカラフルなイメージですね。このユニットで、いろいろなことができるという意味で“farbe(色)”という名前にしたんです」
―そういう意味で、アルバム・タイトルはズバリ『カラーズ』ですね。アルバム・コンセプトのようなものはあったんですか?
S「コンセプトについての話は全然してないですね。お互いに“こういうのどう?”って感じでアドバイスしあって、仕上がったものを聴きあって、本当に好き勝手にやったんです。でも、『Colours』ってタイトルを付けているので、リスナーが各トラックに色をイメージしてくれると嬉しいですね。実際、いろいろな色をイメージできるようなトラックになっていると思います」
C「特に(タイトル曲の)「Colours」は、何色でも合うなって思います」
―この曲には単色というより、虹色っぽい雰囲気を感じました。
S「虹色っていうのは、僕たちの思惑どおりですね(笑)。この曲では、二人とも虹をイメージしていたんですよ。特に気に入っているので、ぜひ聴いてください 」
―アルバムには、全体的に日本的、アジア的なムードがありますが、その辺は意識しましたか?
S「はい。「Enoshima Jane」や「Blue Light」はミッチーさん(本田みちよ:overrocket)がヴォーカルなんですけど、着物を着て歌うような、どこか和風なイメージなんです。英語で歌っているんですけど、どこかこう和風で、だけどテクノ。そういうイメージがパッと浮かんだんですよ」
―今回、本田みちよを起用したのは、どういう経緯だったのですか?
S「元々ミッチーさんのファンだったんです。日本人でもこんなにきれいな歌声の人がいるのかと思ってました。だから、ファーブをやる前からミッチーさんに歌ってもらいたいと熱望していたんですよ。それで、一回目のレコーディングをしたときに、彼女の第一声を聴いて、今回はもうコレを中心にしていこうって思ったんです。実は、最初はシングルとして考えていたんですよ。でも、“もうアルバムをつくった方がいいね!”っていうことになったんです」
C「あの人の声を聴いて、透き通る声と合うようなシンセの音色や、ちょっとダブっぽいものにつける変化とか、いろいろとイメージが膨らみましたね」
―ところで、曲名に“江ノ島”、“六本木”、“青山”といった言葉が付いていますが、何か所以があるんですか?
S「最初は、単純に仮タイトルだったんです(笑)。どんなタイトルにしようか考えていたとき、メモのような感じで“ブルーライト横浜”とか、“六本木心中”とか付けていてたんです。別に、その土地をイメージして曲をつくったわけじゃないんです。途中で飽きましたしね(笑)」
C「全部の曲名に地名がつくのは、さすがにどうかなって(笑)」
―ファーブは今後も継続していくんですか?
S「そうですね。そういう意味では、今回のファーストはイントロダクション的な感じかもしれません。今後、二人のやりたい方向性がもっと明確になっていく気がします」
―分かりました。ではお二人のレーベル、DEKA TRAXXXについて教えてください。
S「PLUSではどちらかというとパーティー・チューンをやっていますが、DEKA TRAXXXでは才能があるのに世に出ていない、クオリティが高くて面白い曲をつくる日本人アーティストを取り上げていきたいと思っています。出したい作品が多くて、お金が追いつかないんですよ(笑)。まずは、沖縄のmanukanというアーティストの12インチが4月に出ます。6月ぐらいには彼らのアルバムも出る予定です」
―DJ活動は?
S「4月にPLUSからミックスCDが出ます。あと、7月から9月くらいに、僕個人のセカンド・アルバムを出そうと思っています。いつ出そうか、タイミングをはかっているところですね」


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Colours

(JPN) DEKA TRAXXX / DEKA003CD

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