FUZZION
FUZZION インタビュー134号
PSYトランス・フィールドにおいて、比較的テッキーな音を展開してきたモスクワの雄、フュージョン。昨年はヴィタリックのレーベル、CITIZENからリリースされたホレッグ・スパイス「Lost In Darkness」のリミックスを手掛け、その名をテクノ・リスナーにも知らしめた。この度完成させた1stアルバム『Black Magic』でも、よりテクノに傾倒した世界観を披露しているが、そこには何か特別な意図があるのだろうか?
「僕らの世界や心は絶えず変化しているけど、“PSYトランスをやめて、テクノをつくる”と言ったことは一度もないよ。明確なスタイルと、音楽の境界線を意識して制作しているだけなんだ。たしかに今作は今まで以上にテクノっぽいけど、そこに大した意図はないね。むしろ特別なアイデアは、各楽曲ごとにあるんだ」
今作の収録曲は全12トラックで、ジェファーソン・エアプレインをボーカルに迎えた隠しトラックも収められている。各楽曲ごとにテーマがあるそうだが、なかでもトラック10「Little Girl」のエピソードは感動的だ。
「高校時代にロックバンドをやっていた友達がいるんだ。バンド活動は1年間のみで、レコーディングすることなく終わってしまったんだけど、メンバーの一人が恋に落ちた女の子についての曲があってね。僕や周りの友人達は、印象深いメロディーを持つその曲が大好きだった。それから長い月日が経って、その友達の誕生日に、僕はそのメロディーを使った「Little Girl」をつくり、サプライズ・プレゼントとしてプレイしたんだ。居合わせた友達全員が、あの曲が生まれ変わったと気づいたよ! その友達は、手を頭に乗せ、立ちつくし、笑いながら目を閉じていた。感動的な瞬間だったよ。僕は楽しかった青春時代をみんなに思い出してもらいたくて、この曲をつくったんだ。この曲を今作に収録する予定はなかったんだけど、他のパーティーでプレイした時にも大きなフィードバックをもらえたから、正式にリリースすることにしたんだ。愛をもってつくられた音楽は、いつもたくさんの人々に愛されるんだよ」
このアルバム制作中に、BOSHKE BEATSのツアーで訪れた日本に大きな感銘を受けたというフュージョン。春には再来日も予定されているということで、新たなエピソードの誕生を期待したい。
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FUZZION
Black Magic
(JPN) WAKYO / WKYCD06

