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Incognito インタビュー131号

 アシッド・ジャズ・ムーヴメントが生んだ至宝、インコグニート。ジャイルス・ピーターソンが主宰するTalkin' Loudの看板アクトとして、'90年代初めに広く世に出たダンス・バンドだ。大御所的存在となり、Talkin' Loudを離れた現在も精力的な活動を続ける彼らは、これまでに流行り廃りを感じさせない、普遍的な魅力を持った10枚ものオリジナル・アルバムをリリースしている。


「僕らはダンスの垣根を越え、リスニング・ミュージックとクロスさせたサウンドを展開している。音楽でポジティヴなメッセージと人生のストーリーを伝えているんだ」
 このように説明するのは、インコグニートのギタリストにしてリーダーを務めるブルーイ。この度リリースされる11枚目のアルバム『ELEVEN』については、
「よく吟味してつくった、典型的なインコグニート・サウンド」とコメントしている。特別なアルバム・コンセプトはなく、タイトルもシンプルでシンメトリーだから『ELEVEN』としたそうだ。しかしながら、11はパワーナンバー。11曲構成となっていたり、ゲスト・ボーカルのカーリーン・アンダーソンを含む11名のミュージシャンによる制作といった演出が施されているのはニクいところ。ディレクションについては多くを語らないブルーイだが、前作との違いについては、こう話してくれた。
「各地で行ったライヴから受けた影響が今作にはあると思う。トニー・レミーを加えた僕との2ギターでツアー・バンドを組んだことも影響を及ぼしたね。前作に欠けていた、楽しさのセンスが今作にはあるとも思う。また、新たなベーシストとしてフィーチャーしたフランシス・ヒルトンも貢献したね。今回が初のメジャー・レコーディングとなった彼のヤル気とエネルギーは、プレイを通して私達にまで伝染してきたんだ」  アルバム中、特にお気に入りの曲はあるのだろうか。
「センチメンタルな理由とイマーニのヴォーカル・パフォーマンスという点で「As Long As It's You」。インコグニートについて言うべきことを全て言っているという点で「We Got Music」だね。“連絡をとりあうには愛と音楽があればいいのさ”っていう部分は、僕の人生をひとことで表現しているよ」
 この年末には恒例となっているBlue Noteでの来日公演が決定しているインコグニート、最後にメッセージをお願いしたところ、こんな心温まる言葉を送ってくれた。
「お金に執着することなく喜んで働こう。かつて一度も傷ついたことがないかのごとく人を愛そう。誰にも見られていないときのように自由に踊ろう。もし一晩中ファンキーな時間を過ごしたかったら、Blue Noteでのライヴに足を運んでみて。疑うことはない、未来はピンクだ。ピース!」

interview & tex SOICHIRO NAITO


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INCOGNITO
ELEVEN

(JPN) PONY CANYON / PCCY-01754