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INSPIRATION インタビュー134号

 京都木屋町にある老舗クラブCOLLAGEにて、毎月第2土曜日に開催されているパーティー、。レジデントDJは、坂尻憲治、沖野好洋、福富幸宏、野崎良太、DJ MITSU THE BEATSの5人。ジャズ、ハウス、ヒップホップ・シーンを牽引する豪華なメンバーが、クロスオーバーをキーワードにフロアを賑わせている。アーティストとクラウドの距離感は近く、ファンとの交流に積極的な出演者と、それに楽しそうに応えるクラウドの笑顔が、毎回アットホームなアトモスフィアをつくり出している。  ここで御紹介する『Exclusives』は、そんなの魅力を凝縮させたコンピレーションの第二弾。レジデントDJ達が手掛けた初出し音源を中心に、パーティーを彩るに相応しい、ジャジーでソウルフルな楽曲が満載されている。バランスの良い選曲と統一された世界観からは、コンピレーションというよりもINSPIRATIONというアーティストによるオリジナル・アルバムのような印象さえ受ける。  パーティーと今作に込めた想いについて、プロジェクトのトータル・プロデュースを担う、ESPECIAL RECORDSの坂尻憲治氏に話を聞いてみた。


―まずは、パーティーについて聞かせてください。立ち上げの経緯は、どのようなものだったんですか?
「もともとCOLLAGEで、オープン当初から沖野がレギュラーをやっていたんです。その後、僕と二人でというイベントを始めました。それを改名したのがです。僕らには他にも、大阪でのや京都METROでのといったイベントがあるんですが、この二つは海外アーティストの招聘が盛んだったので、で日本人にフォーカスを当てていこうということになりました。それで野崎君や福富さんにも賛同を願いました。その後、ヒップホップだけではなくクロスオーバーなこともやっているMISTU君にも感銘を受け、オファーしたんです。MITSU君がヒップホップ・サイドから、福富さんのハウス/クロスオーバー・フィールドから、野崎君がニュー・ジャズ、そしてポップ・フィールドから切り込んでもらえたらと思ったんです」
―シーンを盛り上げようという思いがあったんですね。
「テクノやトランス・シーンは、成熟しているじゃないですか。大きなフェスもある。僕らのやっていることもリアルな音楽だと思うから、認められなきゃおかしいという熱い思いはありましたね。そこは同じことを考えている者どうしが集まって、一緒に何かできればと思いました」
―イベントでは音楽面だけでなく、ライヴ・ペインティングやオリジナルTシャツの制作など総合的なアートを展開していますね。
「オシャレに興味はあるけど、音楽にはさほど関心がないっていう人は多いですよね。 そういった子がTシャツを見て、パーティーや音楽に興味を持ってもらえたら嬉しいですね。逆に音楽しか知らない人が、ライヴ・ペインティングやTシャツに目を向ければ、お互いのシーンが活性化されて良いと思います。みんなでシーンを大きくできればなと思っているんです」
―そんなから、このたび2枚目のコンピレーションがリリースされます。タイトルに込めた意味は、文字通り“エクスクルーシヴ音源”ということですか?
「そうですね。でも、それだけではなく、僕らが集まってやっていること自体が、エクスクルーシヴなことだと思います。みんなが持っている力は、それぞれ違うので、今回は各々にパーティーでの自分を意識して曲を書いてもらいました。普段で表現しているカラーを存分に出してもらえたらなと思いました」
―制作は全面的にアーティストに委ねたんですね。
「信頼しているから、伝えたのは尺(曲の長さ)だけです(笑)。そのへんは、初めから注文つけようとは思いませんでした」
―それでも、上がってきたものはコンピレーションにピッタリだったと。
「MITSU君もヒップホップじゃなかったしね。ヒップホップとハウスの中間で、ジャジーなことを表現していました。まさしくクロスオーバーなパーティーに参加する、DJ Mitsu The Beats。野崎君も期待通りのJazztronikでした」
―イベント・コンセプトがしっかりしていれば、プロダクションも良いバランスになるということですね。
「福富さんや野崎くん、MITSU君が参加しているということ自体にのコンセプトはありますからね。彼らがいるからこそまとまるんです」
―参加アーティストが活躍しているフィールドは、クラブ・ジャズ、ハウス、ヒップホップと異なりますよね。共通する何かを感じたからこそ一つになっていると思うのですが、どんな世界観で繋がっているんですか?
「僕らはジャンル分けでは、いわゆる“ジャズ系”になるんでしょうけど、そこでつながっているんでしょう」 ―根底に共通してある、ジャジーなエッセンスということですね?
「そうですね。クロい部分とか」
―クロい部分といえば、は一早くブロークン・ビーツやフュ-チャ-・ジャズといった、ウエスト・ロンドンのシーンに注目していましたね。ただ、あの手のサウンドは、ロンドンと日本で盛り上がり方に違いがあると思います。ならではの聞かせ方はありますか?
「向こうと同じことを僕らがやっても、マネしようとも思いませんけど、ムリですよ(笑)。ただ、一曲一曲とったらブロークン・ビーツには素晴らしい曲があるし、それを分かってもらうにはどうしたら良いかを日々考えています。例えば、ハウスやヒップホップと一緒にかけてみたりね。クロスオーバーって、そういう意味だと思うんです。だから、ブロークン・ビーツに限らず、多彩な音楽をいろんな表現の仕方で紹介できると思います。カッコつけた言い方になるのかもしれませんが、“Good Music,Good Vibes”を摘んでいるだけですよ」
―他にも注目しているジャンルやシーンはありますか?
「今のシーンをもっと大きくできると思うんです。音楽的には、ソウルフルな音楽に興味を持ってます。バグズ・イン・ジ・アティックあたりのウエスト・ロンドンの動きや、スピナのようなUSA勢も気になります。シンパシーを感じるアーティストを挙げていたらキリないですね」
―シンパシーやインスピレーションを、今後の活動にどのように反映させていきたいですか?
「良い音楽には、ジャンル関係なく共感すると思うんです。共感する部分を、どうしたら僕らならではの表現にできるか。それを常に考えていきたいですね」


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