JABBERLOOP インタビュー151号
ジャバループは、MAKOTO(トランペット)、DAISUKE(サックス)、MELTEN(キーボード)、YOHEI(ドラム)、YUKI(ベース)、DJ SHINSUKE(ターンテーブル)から成る、6人組のクラブ・ジャズ・バンドだ。'04年の結成当初はジャジー・ヒップホップ・バンドとして京都で活動していた彼らは、'05年に現在のメンバーおよび音楽性へと変化したことで一念発起し、活動拠点を東京へと移している。東京での再始動後は、ストリート・ライヴと自主制作CDを手売りする努力の日々を過した彼ら。クラブ・イベント
——まずはジャバループの活動テーマを教えてください。
DAISUKE「“インフィニット・ジャズ”がテーマです。“無限大のジャズ”という意味です。ジャズには何でも受け入れる多様性があります。だから何でもあり」
DJ SHINSUKE「メンバーはビックリするぐらいバラバラなところにルーツを持っているんです。例えば僕はヒップホップ出身なんですね。だから、僕らの音楽性は、ジャズとクラブ・ミュージックの融合というより、各々の音楽的影響を集めた感じになっているんです。ただ、踊れる音楽が好きなのはみんな同じ。だからクラブ・ジャズというジャンルを目指したわけではなく、結果としてそこに辿り着い.たということですね」 MAKOTO「ジャンル関係なく、誰もがかっこいいと感じる音楽ってあるじゃないですか。それを6人が共感し合ったうえで活動しているんです」 MELTEN「日本人が好きなメロディーとクラブ・ミュージックの斬新なリズムが融合できれば面白いと思うんですよ。それがジャバループのオリジナリティーかな」
——踊れる音楽を手がけるにあたって、リズム隊の二人が特に意識している部分は何ですか? YOHEI「ブロークンビーツでもサンバでも、踊れるリズムは何でも柔軟に取り入れています。プログラミングでつくられた複雑なビートを、そのまま生で再現してみたりもしますね」
YUKI「ただ、人間が生で演奏していることに価値があると思っているので、そこは大切にしています。いたずらに同じビートをループさせるというわけではないんです」
——曲づくり全般ではどうですか?
DAISUKE「曲づくりで意識していることは、印象に残るベース・ラインやビートといったリズム・パートです。同時に、メロディーを口ずさむことができるのも大事な要素だと思っています。だから、メロディー・ラインやリフが活きるようなリズムづくりを心がけています」
——アルバムの方向性としては何を意識しましたか?
DAISUKE「曲ごとにカラーはバラバラなんです。ハード・バップみたいなジャズから、四つ打ち、ブロークンビーツまで、いろいろあります。“何がこのバンドやりたいの?”と意地悪な言い方をされるかもしれませんが、いつかはそれがジャバループだと思われたいです」
——楽曲制作はどのように行ったんですか?
DAISUKE「メンバーの誰かが書いてきた曲に対して、それぞれの楽器をつけていきました。まずは作曲者が曲のイメージをみんなに説明するところからスタートですね」
MAKOTO「僕らは楽器を持つ時間と同じぐらい喋る時間が長いんです(笑)」
MELTEN「例えば「Missing My Bird」の場合、曲自体は何でもない時に思いついたんですが、バンドで演奏してみたら恋愛のイメージがあったんですね」
YOHEI「そう、せつないイメージがあって...」
DJ SHINSUKE「そして別れの情景が思い浮かんで...」
DAISUKE「そんな風に、いろいろイメージを膨らませていくんです。夕方の空港で恋人と別れる、みたいな感じに」
DJ SHINSUKE「その別れは一時的なものなのか、それとも長い別れなのか...」
YUKI「飛行機は何時の便なのか...」
MAKOTO「海外に行くのか、 故郷に帰るのか...」
DAISUKE「帰ってくるのはいつなのか、帰ってきたらどうなるのか...。そんなストーリーのイメージをメンバー間で統一するんです。ストーリーが絵になって、そこに色がつくまで話し合います。それから楽器を持つ。それが僕らにとっては自然なことなんです」
YOHEI「だから一曲一曲に短編映画をつくることができるようなイメージがあるんです」
MELTEN「でも、インストゥルメンタル・バンドなんで悲しいことに歌詞がない。聴く人にはタイトルから想像して、いろんな情景を思い浮かべてもらいたいです」
——アルバム・デビュー後は、どんなスタンスで活動したいと思っていますか? MELTEN「クラブ・ミュージック・シーンとオーバーグラウンドの壁を壊したい!」
DAISUKE「そやね。自分たちの世界観を、いろんな人と共有したい」
MAKOTO「うん。CD屋さんで視聴した時に、僕らの音楽がクラブ・ジャズだとわかってもらえなくてもいい。後にクラブ・ジャズってシーンがあるんだと気づいてもらえれば」
DAISUKE「そんな人がさ、一年後にターン・テーブルを買うようになったら素晴らしいよね!」
DJ SHINSUKE「クラブ・ジャズの情報や知識がない人にも聴いてもらえたら嬉しい。僕らがその窓口になれたらいいですね」
DAISUKE「それで、僕らの音楽を好きになってくれた人が、いろんなイベントで踊っている姿を見たいです。そのためにはシーンに根付いた音楽をつくっていかないとダメだと思うんですよ。そのうえで、そこを飛び越えたメロディー・ラインも聴かせてみたいですね。時代の持つ空気感を音楽に反映させて、10年後、20年後に聴いても、その時代を思い出せるような作品をつくっていきたいです」
interview & text SOICHIRO NAITO
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JABBERLOOP
and infinite jazz...
(JPN) COLUMBIA / COCB-53658


