LAZYBOY
LAZYBOY インタビュー135号
レイジーボーイは、UKクラブ・シーンのベースをつくったバレアリックの精神(=オープン・マインド)を体現しているユニットで、メンバーはロブ・ダ・バンクとダン・キャリー(ミスター・ダン)の二名。ロブ・ダ・バンクは、クラブ/ラジオDJとしての活動のほか、音楽ライターやチルアウト・サウンドの名コンパイラーとしても有名で、イギリスでは一目置かれているマニアックな存在だ。現在彼がクリス・ココと共に週末の明け方に受け持っているBBCラジオ1の人気プログラム"The Blue Room"では、テクノもハウスもレゲエもカントリーもR&Bも何でも御座れ!のユルくてステキな選曲が楽しめる。 そんなロブが運営するSUNDAY BESTレーベルからは、2004年にレイジーボーイのアルバム『Penguin Rock』がリリースされているが、この作品は番組同様幅広い音楽趣味が反映された内容だった。ゲストにはロディ・フレイムやリー・ペリーが名を連ねている。本コンピに収録された「Police Dogs Bonfire (Reverso 68 Mix)」は、そこから昨年シングル・カットされた曲で、ファンキーなハウス・ビートとメローなムードが同居した、正にバレアリック感十分のトラックだ。
―ダン・キャリーとレイジーボーイを結成した経緯を教えてください。
「僕たちは約8年前に一緒に活動を始めたんだ。二人ともダブとプリンス、そしてテクノが好きだったからね。僕はタイプライター以外の機材には弱いから、ダンがテクニカル面を受け持って、僕は多くのアイディアを出しているよ」
―シングル「Police Dogs Bonfire」は、ちょっと面白いタイトルですね。
「タイトルはイギリスの『Viz Magazine』(編注:ライフスタイル誌です)という面白い雑誌の中から取ったんだ。この曲を作るときは、とても楽しかったよ。僕がピアノで三つの違う音を弾きながら、たしか一時間くらいでできたんだ」
―「Police Dogs Bonfire」のリミキサーにレベルソ68(ピート・ハーバート&フィル・ミゾン)を起用した経緯を教えてください。彼らのサウンドの良さはどんな点ですか?
「彼らはバレアリック・サウンドをとても良く理解していて、素晴らしいリミキサーだと思う。僕は、踊れるうえに家でも聴けるような曲が大好きなんだ」
―アルバム『Penguin Rock』では、いかにもあなたらしい和み系のサウンドを展開していますが、どんなアルバムをつくりたかったのか教えてください。
「僕たちは、そのときに感じていたことをただ表現したかったんだ。二人で座って、誰と一緒にやりたいかを考えて、その場で直ぐに(ゲスト・オファーの)電話をしたのさ。ちなみにこのアルバムは、チル・アウト用ではなく、本物の楽器を使った、とても音楽性に富んだアルバムなんだ」
―あなたが担当している"The Blue Room"は、クラブ帰りのリスナーがチル・アウトするのにピッタリです。あらゆるジャンルを横断するユニークな選曲を行っていますが、あなたにとって曲をピックアップする際に決め手となる重要な要素とはなんでしょうか?
「美しくて、メロディックな要素がなくては、といつも思っているよ。夜が明ける時間帯は、眠りにつく人もいれば、リラックスする人もいるし、これから起きようと気分を上げる必要のある人もいる。いろんな人がいるから、強烈なものでない限り、いろんなスタイルの曲をプレイするようにしているんだ」
―あなたが全く聴かない音楽ジャンルや、好まない音楽ジャンルってあるんですか?
「ないなぁ。音楽は僕の人生そのものだから、どんなジャンルの音楽でも聴く必要があるんだ。ただ、もう少しジャズとクラシックを聴く時間は必要かもしれないけど」
―SUNDAY BEST RECORDINGSのレーベル・ポリシーや、展開していきたい音楽、今後の目標などを教えてください。
「レーベルに厳格なポリシーはないよ。ただ良い音楽を出していくこと、本当にそれだけだね。音楽が大好きなんだ。その中には、売れるレコードもあれば、あまり売れないレコードもあるけど、僕たちがリリースしているものは全て好きだよ!」
text FUMINORI TANIUE

