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MAKAI インタビュー147号

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 '90年代後半に福岡でDJとしてキャリアを開始して以来、ジャズ/クロスオーバー・シーンで活動してきたクリエイター、MAKAI。'04年12月に12inchシングル「Frontier.EP」でデビューした後、'05年には1stアルバム『Frontier』をリリース、その新人ばなれしたクオリティーで注目を集めている。  このたびリリースされた2ndアルバム『Stay True』は、前作で披露したジャズ・テイストを軸としつつも、ハウスへのアプローチに挑戦した意欲作。生楽器を多用したダンサブルなトラックと、美麗なメロディーのハーモニーが心地良い。歌詞からメッセージを発信することにも重きが置かれており、全10曲のうち9曲がボーカル・トラックとなっている。ゲスト・ボーカリストには、井出麻理子、SILVA、arvin homa ayaなど、総勢7人が名を連ねる。  新作と自身の音楽活動に対する想いについて、MAKAIに話を聞いた。


—最初はDJとして音楽活動を始めたそうですが、どんな曲をプレイしていたんですか?
「最初は主にハウスをプレイしていたんですが、須永辰緒さんに初めて会った時、“ジャズを、こういう風に流したらカッコいいんだ”と気づいて、衝撃を受けたんです。その影響で、ジャズやブラジリアンの中古盤を掘るようになりました。DJ活動を通して得た経験は、楽曲制作にも活きていると思います」
—須永さんの他には、どんなアーティストに影響を受けてきましたか?
「AOR系の...トッド・ラングレンが大好きですね。あとは、ファラオ・サンダースにも影響を受けました。共演した方だと、ジャイルス・ピーターソンからは、とても刺激を受けましたね。日本人では、福富幸宏さんやSTUDIO APARTMENTの森田くんとか...。森田くんは近いところにいるので、彼から影響を受ける部分は特に大きかったです」
—では、楽曲制作をやるようになったきっかけを教えてください。
「アーティストとして曲をリリースしていないと、DJでもいい時間をもらえないと感じたのがきっかけですね。今はまず楽曲ありきで、それをみんなに伝えていく手段の一つとしてDJをやっている部分もあります」
—約2年ぶりのアルバム・リリースですが、制作にはどのぐらいの期間を要しましたか?
「詰めて考えると、10ヶ月ぐらいですね。ほとんどの曲は順調に制作が進んだのですが、「Lifetime」一曲に、半年もの時間を費やしてしまいました」
—なぜ、そんなに時間がかかってしまったのですか?
「今作へのアプローチ方法を固めるために「Lifetime」を制作したからです。前作がジャズ/クロスオーバー・テイストだったので、そこを軸にしつつハウスにフォーカスするという部分で試行錯誤し、時間がかかってしまったんです」
—前作からの流れを汲みつつも、意図的にハウスへと向かったんですね。
「はい。今回はハウス中心でやっていきたいと考えました。前作のテイストとミックスするという意味で、ブロークン・ビーツの要素も加えていますけど。唯一、「Wings Of Sorrow」だけハウス・ビートではないんですが、バラード的な、情緒感あふれる曲がアルバムの中に欲しかったので収録しました。ハウスをつくる人は、全ての曲を4つ打ちでまとめちゃうことが多いので、そこで差別化を図っています。僕なりに、そういう曲も聴いてほしいと思いましたしね。その考え方には、ジャズのマナーが活きているかもしれないです」
—今作では、ほとんどの楽曲でボーカルをフィーチャーしていますね。
「リスナーにダイレクトにメッセージを伝えるには、ボーカルと歌詞の存在が重要だと思うんです。やはり、言葉で伝えるということは大きいですから。もちろん、トラックを聴いて気持ちいいというのがあってこそですが、そこにプラス要素としてメッセージ性を持たせているんです。ボーカルのことを考えながら曲づくりするのが基本になっているので、バッチリはまったと思いますよ」
—今作で伝えたいメッセージは何ですか?
「僕にとっての家族像にフォーカスを当てています。世の中の傾向として、昔あったような“理想の家族”が少なくなってきたと感じているので、もう一度それを見直してほしいという想いを込めました。音自体はハウスなんですが、リスナーにはトラックだけじゃなく、歌詞の意味も知ってもらいたいですね」
—MAKAIさん自身の家族はどうだったのですか?
「僕の家族は、そういった理想的な家族とは言えなかったんです。だからこそ、テーマとして見つめ直したというのもありますね」
—「I'm Proud」にボーカリストとして参加している井出麻理子さんは、MAKAIさんと同じ福岡出身ですね。
「井出さんは僕と同じ北九州市出身で、隣接している区の出身なんです。偶然だったんですが、そこにとても親しみを感じました。僕は10年ぐらい前から井出麻理子さんの曲を聴いていた世代なので、今回共作できたことはとても嬉しいです」
—地元福岡ではというパーティーを主催しているそうですが、クラブ・シーンは東京と比べていかがですか?
「地方ということもあり、どうしても情報が受け身になってしまうので、東京とタイムラグを感じることはありますね。は、福岡のクロスオーバー/ハウス・シーンを盛り上げていきたいという想いで、かれこれ8年間も続けているんです。地元ではこういったフィールドで活動している人が少ないので、どんどん新しい人を引っぱり出していければいいと思っています」
—2月からは、全国ツアーもスタートしますね。
「普段クラブに行かない人が、このアルバムを聴いて“ちょっと行ってみたいな”と思ってくれたらいいですね。僕自身は、お客さんを絶対に楽しませられるという自信を持っているので、一人でも多くの人に遊びに来てほしいです」
—今後、生楽器を取り入れた形式で、ライブをする予定はありますか?
「フル・バンド形式のライブは、絶対にやりたいと考えています。前作には海外の演奏者が多く参加していたので、実現できなかったんです。今回はぜひチャレンジしたいですね。DJツアーだけでなく、ライブ・ツアーもできたらいいと思っています」
—今後新たに挑戦してみたいことや、目標を教えてください。
「ライブ、DJプレイを一本でも多くやりたいです。あとは、別でバンド活動にもチャレンジしようと思っています。今年は、自分の中で計画していることを具現化できるよう頑張りたいです」


interview & text EMIKO URUSHIBATA


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Stay True

(JPN) GATE / GAGH-0032

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