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MALAJUBE インタビュー150号
マラジューヴは、’04年にアルバム『Le Compete complet』でデビューして以来、アーケード・ファイアやブロークン・ソーシャル・シーンとの対バンを経て、地元カナダで人気を確立してきた、モントリオール出身の五人組バンドだ。ロック・バンドには珍しい、フランス語のヴォーカルが印象的な彼らは、お隣のアメリカなど英語圏でも絶賛されているという。それにしても、なぜフランス語なのだろう? ヴォーカリスト兼ギタリストのジュリアン・ミノーに聞いてみた。
「結成当初は英語で歌っていたんだけど、照れくさくて感情が込められなかったんだ。なぜなら、僕はカナダのフランス語圏出身だから。フランス語が自分の言語として根づいているんだ。それで、自分らしさを出すために、フランス語で歌うことにしたのさ。フランス語とロックの相性は悪いから、ロック・ヴォーカルっぽく聴かせられるように努力しているよ(笑)。歌詞の“r”を発音しなかったり、スラングを織り交ぜたりしてね」
このたび彼らが、セカンド・アルバム『トロンプ・ルイユ』で日本デビューを果たした。フランス語のタイトル“Trompe-L’oeil”は、和訳すると“騙し絵”。その言葉の裏には、彼らのちょっと普通じゃない発想が隠されている。
「このアルバムでは、すべての曲に何かしらの病気をテーマとして持たせてあるんだ。僕らは病気について歌うことで、たいていの音楽がラブ・ソングだと思っているリスナーを騙そうとしているのさ。例えば、ガンにまつわる曲を、ムードで恋の歌に聴かせるという具合にね。そういう“騙し”を、絵ではなく音楽に取り入れたんだ」
本作に特徴的な、中期ザ・フレーミング・リップスやマーキュリー・レヴを彷彿とさせるハッピー・サイケ・ポップを聴いて、誰が病気の歌だと想像するだろう(笑)? そんな奇妙なコンセプトもユニークだが、メロディーがめまぐるしく変わる楽曲群も、一筋縄ではいかないものばかりだ。
「僕らはハッピーでサイケデリックだった曲を、突然ダークなヘヴィメタ風にすることができる。マラジューヴの音楽では、一つのスタイルに固執しないことが重要なんだ」
ちなみに、本作のジャケットに描かれているアートワークにも、“騙し”が施されているとジュリアンは話す。『トロンプ・ルイユ』を手にして、それがどこに存在するのか、ぜひ解明してみて欲しい。
interview & text TAKAHIRO KAWAMURA
translation ERIKO HASE
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MALAJUBE
Trompe-L’oeil
(JPN) V2 / V2CP 327

