MIDIMILIZ
MIDIMILIZ インタビュー125号
ドイツ人デュオ、アーネとワヤンによるミディミリズは、テクノとサイケデリック・トランスを絶妙に融合した“サイケデリック・テクノ”を標榜するユニットだ。細分化が進む現在のシーンにおいて、こういった試みは、ありそうで少ない。前作『Passages』から約2年、3枚目となるニュー・アルバムのタイトルにも、それは表れている。
「『Non Standards』と名づけたのは、いわゆるスタンダードなものではなく、一般的とされるものやカテゴライズを超えたエレクトロニック・ダンスミュージックをつくるというアイデアがあったからだよ」
とはいえ、“音楽中毒”を自称し、前回のインタビューで「いつも新しい音楽を探しているよ」と答えていた彼らが、現在シンパシーを感じている音楽は作品に影響を与えているはずだ。
「毎週あらゆる街角で新しい音楽が生まれていると思う。スウェーデンやイタリアからはクオリティーの高いテクノが出ているし、MINUSやKOMPAKTに象徴されるミニマル・テクノや、border communityのようなネオ・トランス・テクノもある。フリーランドやルーク・チャブレがつくるようなブレークス、ザ・ネプチューンズのようなヒップホップもオリジナルだ。もちろんこれらから影響は受けるけど、僕らのつくる音楽には一つの大事なルールがあるんだ。それは誰の真似もしないこと。あらゆる音楽を聴き、境界線をつくることなく多くのプロジェクトを生みだしているよ」
別名義と言えば、先日はスパイラリアンズとしての来日公演で好評を博した彼ら。今作をリリースするにあたり、再度ミディミリズとしての来日ツアーが用意されている。
「スパイラリアンズはトランスよりのアプローチで、ミディミリズはテクノよりだけど、両者は双子のようなもの。スパイラリアンズのセットでミディミリズのトラックをプレイすることもあるよ。両方のプロジェクトを楽しんでもらえればと願っている。いつもサポートしてくれているみんなには感謝しているよ! 僕らの新しいアルバム『Non Standards』が、何らかのお返しになったら嬉しいね」
住み慣れたエルムスホルンからハンブルグにスタジオを移し、心機一転した彼ら。新プロジェクト、エクストラヴェルトはジェームス・ホールデンのレーベルから作品をリリースすることが決まり、そのクロスオーヴァーぶりには拍車がかかっている。一方で、「誇大宣伝したサイケデリック・トランスは確実に終わり」と言い切り、「自分達が何か新しいもの、革新的なものを生み出せれば、多くの人に初めてのパーティーで感じたような衝撃を与えることが可能だ」
と自信たっぷりなところも見せている。どうやら彼らは自分達がどこに向かっているのか、わかっているようだ。

