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MINT ROYALE インタビュー128号

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 1990年台後半、ビッグビート・ムーヴメントの季節に頭角をあらわし、ファットボーイ・スリムをはじめとするシーンの大御所達から高い評価を得たミント・ロワイヤル。現在までに「Deadbeat」「Shake Me」「Don't Falter」「Sexiest Man In Jamaica」「Blue Song」と、オリジナル・チューンをコンスタントにヒットさせ、その人気を獲得してきた。  彼らが得意としているのは、イージー・リスニング系の甘美なストリングスや、ネオ・アコースティック系バンドのサウンドにも通じるような、淡いムードを持ったトラック。近年はハウスやダブ的な要素、バンド・サウンド的な要素も果敢に取り入れ、好評を博している。  そんなミント・ロワイヤルが、約3年ぶりにアルバム『シー・ユー・イン・ザ・モーニング』をリリースした。先行シングル・カットされた、フォルクスワーゲン・ゴルフのテレビCMトラック、「雨に唱えば」のリメイクがヨーロッパで話題となっているなか、中心人物のニール・クラックストンに話を聞いた。


―今作からクリス・ベイカーが抜けて、実質ニールのソロ・プロジェクトとなりましたが、何か音楽活動をする上で変化したことはありますか?
「クリスはアーティスト活動にまつわる音楽制作以外のこと...例えばプロモーションなどがあまり好きじゃなかったこともあって、アルバム制作中に脱退したけど、この『シー・ユー・イン・ザ・モーニング』の大半は、クリスと僕が一緒につくったものが基礎となっているんだ。最後の仕上げの部分や後からでき上がった「雨に唱えば」は僕が担当したけどね。前作と同じヴォーカリストも参加しているから、“ソロ・プロジェクト”って感じはしないな」
―いわゆるクラブ・ミュージック的なアプローチより、より楽曲性を重視したような、ポップセンスあふれるトラックが目立つように思いましたが、今作で一番チャレンジしてみたかったことはなんですか?
「意図的にポップになったわけじゃないけど、歳をとってクラブものにこだわらなくなったから(笑)、今回は家や車中でも楽しめるアルバムを目指したんだ。でも、僕らの一作目にもインディ・ポップ的な楽曲はあったし、デビュー当初から“クラブ・チューン一筋!”って感じでもなかったよね。今回最大の課題は、スケールの大きい、永久に聴かれ続けるような音楽をつくることだった。『これは数年後にも聴けるような楽曲か?』と自問しながら収録曲を選んでいったから、使用しなかった曲は山ほどあったね。サンプリングも絶対に必要な部分しか使用しなかったよ。あと、サウンド・トリップに誘いたかったから、曲順決めには時間をかけたよ」
―どことなく全体的にロックっぽい雰囲気もあるように感じるのですが、意識していますか?
「ギター・リフが入ったロック・ナンバーを数曲サンプリングして、そこから楽曲を構築していったものがあるからかな? 今回はロックの“ライヴ感”を自然に表現したかったから、実際に楽器演奏を録音して使ったりもしたね」
―本格的なヴォーカル・トラックもありますね。新加入したFOLAという人物は、どんな才能の持ち主ですか?
「FOLAと出会ったのはアルバムができ上がる頃だったから、残念ながら新譜には参加していないんだ。アルバムに参加している女性ヴォーカルは、ちょっと参加してもらったシンガーで、もう一曲はサンプル音源なんだ。FOLAはソウルフルでハスキーなヴォーカルが魅力のシンガー。カリスマ的オーラを放っていて、ライヴでは裸足でステージに立つ。今後ミント・ロワイヤルのライヴに参加するんだ。楽しみだね! 次のアルバムには絶対参加して欲しいと考えているよ」
―1曲目「Wait For You」や10曲目「World」で歌っているスティーヴン・ウーレンは、どんな人なんでしょうか? 彼の声はミント・ロワイヤルの楽曲と、とても相性がいいように思います。
「前作の「Blue Song」でも歌ってくれたし、新作のタイトル・トラック「See You In The Morning」も彼が歌っているよ。スティーヴンは、ライヴ・パフォーマンスも素晴らしいヴォーカリストなんだ。いい男性ヴォーカルを探すのは大変なことだから、彼と出会えてラッキーだったと思う。僕とクリスがつくったインスト曲に、素晴らしい歌詞を書いてくれたから、ミント・ロワイヤルの曲づくりにも貢献している。性格的には“お笑い系”で、一緒にいて楽しいんだ(笑)」
―ヨーロッパでは、フォルクスワーゲン・ゴルフのCMに使われている「雨に唱えば」のリメイクが話題となっているようですが、このトラックはリハーサルの間につくったそうですね。即興的な感覚で短時間で仕上げてしまったものなんですか?
「昨年末にアルバムがほとんどでき上がり、ベーシストとドラマーを入れてライヴのプリ・プロダクションをしていた頃にCMの話が来たんだ。プリ・プロ期間中につくったから、あっという間にできたよ。原曲の部分より、新たに入れた要素の方が多いと思う。原曲の著作権の関係でシングル盤の発売までにかなり時間がかかったけど、待った甲斐があってアルバムにも収録できて本当に良かったよ! テレビCMはとても評判が良くて、“あの曲は発売されるの?”という質問がホーム・ページに殺到したんだ。うれしかったなぁ。ミント・ロワイヤルにとって過去最大のヒット曲になったよ」
―「雨に唱えば」に限らず、あなたは以前から'60年代~'70年代の良質なポップスを彷彿とさせる、ストリングスやアコーステック・ギターを配したムーディーなトラックを得意としていますが、その辺りのジャンルはやはり好きなんでしょうか?
「イージー・リスニングものは大好きなんだ。アーティストの作品というより、有名な曲のインスト・カヴァー集をよく聴いたね。例えばヘンリー・マンシーニが演奏するザ・ビートルズのカヴァーとか(笑)」
―ちなみに最近お気に入りの若手アーティストはいますか?
「カサビアンとブロック・パーティー。カサビアンはグラストンベリーで観たんだけど、ダンスとロックの融合が素晴らしかった。ブロック・パーティはあのエネルギーがいいよね!」
―最近はバンド・スタイルでライヴを行うそうですが、バンド活動で一番面白いことはなんですか?
「バンドの仲間達と一緒に曲を再構築できるのが楽しいね。バンド向きな曲もあれば、上手く再現できないものもあるから、ライヴ向きじゃない楽曲は、アレンジを施して演奏しているよ」
―今後の活動予定、目標を教えてください。
「これからアルバムが発売されるからワクワクしているよ! 今年の後半にはイギリスだけでなく、世界中をツアーしたいね。でも、2月に父親になったばかりだから、可愛い愛娘から離れるのは辛いなぁ。今回はクリスもいないし...。日本にも行きたいから、短期間でのツアーを考えているよ。あと、年末までには次のアルバムの準備にも入りたい。これまではアルバムを発表する間隔がかなり開いていたけど、今後は更に意欲的に音楽制作に取り組みたいね!」


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(JPN) VICTOR / VICP-62964

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