MR. OIZO インタビュー131号
映像作家としてローラン・ガルニエのビデオ・クリップを手掛け、現在は2本の新作映画を準備中。ミュージシャンとしては、リーバイス・ヨーロッパのCMソングに起用された「Flat Beat」('99年)がヨーロッパで300万枚ものセールスを記録......。実にマルチな才能を誇るフランスの奇才が、ミスター・オワゾーことクエンティン・デュビューだ。そんな彼が音楽シーンでは5年ぶりの新作となる、ローラン・ガルニエお墨つきのセカンド・アルバムを発表した。そもそもミュージシャンとしてのキャリアをスタートするキッカケともなったローランとの出会いは、いったいどのようなものだったのだろう。
「ローランとは、ゲイのためのスイミング・プールで初めて出会ったんだ。僕はそこに撮影の仕事でいたんだけど、彼は2人のボーイフレンドたちとセックスをしてたね(笑)。その後、ローランは僕のフィルムを観て、“僕のビデオ・クリップをつくってくれないか?”と依頼してきたんだ。それから少し経って、僕は自分の音源を収録したテープを渡したのさ。ローランはとても神経質になり始めたよ。自分よりも優れたミュージシャンが現れた、って(笑)」
しかしその後、「僕はしばらくクソみたいな音楽をつくっていた」という。そんな長いトンネルに陥ってしまった彼を救ったのは、ある“気づき”だった。
「自分のアートについて、ずっと考えていたんだ。でも、考えすぎは人を駄目にする、最も大事なコンセプトは“楽しむこと”って気づいたんだ。僕は自分の身体を使って音楽をつくるようになったよ。自分のエゴではなくね。説明するのは難しいけど、音楽とはヴァイブレーションで、愛で、ドラッグで、人生で、決して脳ミソではないんだ」
そして続けてこう語る。
「アルバムのコンセプトは、“強烈な2分のほうが、退屈な3分よりもマシ”っていうことさ」
かなりドラスティックな発言が目立つ彼だが、最後にこんな質問をぶつけてみた。マルチ・アーティストとして、常に一貫して心がけているフィロソフィーは?
「僕のフィロソフィーは“ファック・ノーマル”。実際、“ノーマル”って一体何なんだ?」
ルール、常識、制約......そんな足枷を見事にぶち壊してみせた、クエンティンのアナーキーな表現。さあ、あなたはついてこれるか?
interview & text AKIHO ISHII
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MR. OIZO
Moustache (Half A Scissor)
(JPN) F COM/PIAS/HOSTESS / F230CDJ


