OOIOO インタビュー139号
1996年に、雑誌『SWITCH』が提示した“YOSHIMIが架空のバンドをプロデュース”というコンセプトをベースに結成されたOOIOO。現在は、YOSHIMI(Vo/G)、KAyAN(G/Vo)、AyA(B/Vo)、Ai(Dr/Perc)の四名で活動中だ。精神的かつ前衛的な音楽性を志向し、アルバム毎にディープな世界を構築してきた彼女らが、通算5作目となるオリジナル・アルバム『TAIGA』をリリースする。YOSHIMIに、今作の制作に入ったきっかけを聞いてみた。
「私に少し暇ができたので、やるなら今のうちにと思ったんです。今の最高のメンバーと録音していない曲もあったし、KAyANが妊娠していたので、産み落とす前にKAyANの音も録っておきたかった。実際に制作に入ってみると、日が経つにつれて、生々しくリアルなものができる気になりましたね」
トライバルなビート、ナチュラルなサウンドスケープにますます磨きがかった今作。楽曲面では、どのような要素や感覚を追求したかったのだろう?
「コンプやEQに頼らず、音の配置で奥行きを出したいと思いました。ベーシックな録りは、いつもメンバーとライヴでやってることを良い形で録音して、あとは、私がエンジニアと二人で、即興的に思いつく楽器をどんどんオーバーダビングしていったんです。声に関しては、私は歌い出すまで自分でも何を歌うのか予測できないので、やり直しなしの即興的なやり方でどんどん声を出して重ねていきました」
そんなフリースタイルの上に完成したアルバム『TAIGA』。タイトルには、“大河”やロシア語の“タイガ(森林)”という意味があるそうだ。このアルバムには、どのようなイメージがあるのだろう?
「ミックス中に何度もラフを聴き返したのですが、何度聴いても河の流れを感じました。それは大きな河で、ゆるやかに流れたり、濁流の急流になったりする。自分は小さな舟に乗っていて、いろんな河で漕いでいる。河べりのワサワサした緑には動物が集まっている。どんどん深くなっていく森の中には、生命のやりとりや、無駄のない死がある。その生と死の関係を、スワヒリ語で歌ったりもしています。あと“たいが”は、KAyANに産まれた男子の名前でもあるんです。大事な新しい子の名をタイトルにしたことには、この感覚を次世代につなげたいという思いも込められています」
最後に、YOSHIMIが音楽をつくる上でのインスピレーション源について聞いてみた。
「一番影響を受けるのは、多分天候です。あとは自分を信じています。それができれば、自分以外のものも信じられます。そうすれば、自分と自分以外に共通して流れている“オリジナル”のようなものが見えてきます。そこの部分で“音楽”しますね」
今年はフジロックへ出演するほか、10月にはジャパン・ツアーの予定もあるという。新作をライヴで体験できる日は近い。
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OOIOO
TAIGA
(JPN) FELICITY / CAP-60 (SHOCKCITY-009)


