ROLL DEEP
ROLL DEEP インタビュー132号
ディジー・ラスカルやレディー・ソブリンの登場で、昨年あたりから注目を集め始めたイースト・ロンドンのストリート・ミュージック、グライム。イギリス独特の押韻スラングによるラップと、エレクトリックなブレイク・ビーツが特徴的なこのサウンドは、UKガラージとヒップホップをルーツに持っている。ここで御紹介するロール・ディープは、そのシーン創世記から舵取り役を担ってきた、MC&プロデュース・クルー。幼少期からの仲間であり、友情や家族のつながりに支えられた“Roll&Deep”な関係を拠り所とするこの集団には、グライム・シーンを代表するMC、ワイリーも在籍している。この度リリースされる『In At The Deep End』は、これまでアンダーグラウンドな活動を続けてきた彼らのメジャー・デビュー作。モダン・ポップのヒット・ナンバー、ザ・メゾネッツの「Heartache Avenue」をサンプリングするなど、ダークで攻撃的なグライムのイメージを飛び越えた一面も表現している。トラック・メイカーのターゲットはこう語る。
「ロックやポップ、R&B、ヒップホップにソウル、様々な音楽を聴いて育ったオレ達が受けた影響を、全て入れたアルバムにしようと思ったんだ。周りが期待している音とか一切考えないでね。グライムにはダークで攻撃的な要素があるけど、楽しい面があることも伝えたかったんだ。誰だって女の子について曲をつくりたいと思う時もあるだろ(笑)」
そんな今作のタイトルには、彼らが考える自分達の使命を込めたのだと言う。
「オレ達はグライム・シーンの未来を担う存在だと思ってるんだ。多かれ少なかれ成功を期待されているし、みんなが後に続けるように頑張らないといけない。“The Deep End”とは、アンダーグラウンドから世に出て、今まで以上のプレッシャーと向き合うことを意味しているんだ」
ヒップホップが誕生した'70年代後期、NYはブロンクスでも、多くのMCクルーが同じように思っていたに違いない。ヒップホップは今や世界的にメジャーな存在となっているが、彼らはどこまでの進出を目論んでいるのだろう?
「グライムがもっと世間に認められるようになって欲しいんだ。ロンドン発のグッドなアンダーグラウンド・シーンで終わらない、ワールドワイドなものを目指しているから、海外のアーティストもどんどん巻き込んでいく計画だよ。俺達にとって最も重要なことは、音楽を楽しむこと。それが失われない限りは何でもありだね。自分達の足跡を末永く色んな形で残していきたいと思う。シーンの連中も様々なビジネスに参入して、グライムの認知度を高めていくべきだな。グライムはこれからもっと大きくなっていくための軌道に乗っていると思うから」
イースト・ロンドンを飛び出し、世界に羽ばたく準備が整ったロール・ディープ。グライムの発展は、彼らにかかっていると言えそうだ。
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ROLL DEEP
In At The Deep End
(JPN) EMI / TOCP66496

