SCRATCH MASSIVE
SCRATCH MASSIVE インタビュー150号
セバスチャンとモード、男女二名からなるパリのエレクトロ/DJチーム、スクラッチ・マッシヴ。A.P.C.との仕事でも知られる映像作家、ゾエ・カサヴェテスの音楽も手がける注目株だ。
彼らが、2003年の『Enemy & Lovers』以来となるニュー・アルバム『タイム』をリリースした。ロッキンかつテッキーなサウンドが、全編にメランコリックなムードを漂わせるこの作品、マスタリングはベーシック・チャンネルとして知られるモーリッツ・ヴォン・オズワルドが担当している。いわゆるフレンチ・エレクトロ勢の作品とは一線を画す本作のテーマについて、まずは聞いてみた。
「特定のテーマはないけど、各曲それぞれの背景には、僕らの人生が反映されている。僕らにとって、良い曲を書くコツは、自分自身のエモーショナルな経験や恐怖を反映させて行くことだからね。その結果、今作には激しさがあるかな。明るい曲を書こうとは思わなかったね」(セバスチャン:以下S)
“タイム”というタイトルも、彼らの人生観から生まれたのだという。
「現在は何もかもがスピーディーに動き回っている、ということを表現したかったんだ。一度立ち止まってゆっくりと時間を過ごし、ちゃんと考え、感じて、もっと享楽的な生活をしよう、ということさ。ジャケットで使用した、裸で寝ている女性の写真は、人生の気持ち良い瞬間をうまく表現していると思う」(S)
アルバムには、最近クラブ・シーンでなぜか注目を集めているザ・キュアーのカヴァー「Three Imaginary Boys」も収録されている。なぜ、この曲をピックアップしたのだろう。
「私にとって凄く大切な曲なのよ。思春期を一緒に過ごしてきた曲で、自分の一部のようなものなの。だからカヴァーするのは少し怖かったけど、ロバート・スミスを知っている友人が、彼に音源を渡したら気に入ってくれたわ」(モード)
自身の人生を音に投影していく、スクラッチ・マッシヴ。彼らが、その過程で使う思考回路はどのようなものなのだろう?
「ある種、僕らは俳優みたいなものだと思っているんだ。俳優は、あるキャラクターを演じるとき、自分自身の経験から演技を引き出していく。それと同じように、僕らが曲をつくるときも、頭の中にあるいろいろな感情や考えを思い起こすのさ」(S)
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SCRATCH MASSIVE
Time
(JPN) P-VINE / PCD-17111

