TWISTA インタビュー131号
昨年春にリリースされた『神風』でセンセーションを巻き起こしたシカゴ出身のラッパー、トゥイスタ。ギネス・ブックにも載った得意の早口ラップは、唯一無二の存在感。同郷カニエ・ウエストの大ブレイクや、オスカー俳優となったジェイミー・フォックスの復活などにも一役買い、“客演王”の地位も確立した。ラウド読者は昨年ザ・プロディジーが発表した4thアルバム収録曲の「Get Up, Get Off」でフィーチャーされていたので、その名前を覚えていることだろう。これは『神風』からの全米No.1ヒット・シングル「Slow Jamz」がリアムを魅了、実現したコラボレーションだったという。もはやヒップホップ・シーンに留まらず、破竹の勢いで活躍の場を拡げている彼が、約1年半ぶりのニュー・アルバム『The Day After』をリリースした。前作に引き続き、どこか天変地異を描いた映画のタイトルを連想させる今作に込められた想いは、一体どんなものなのだろう?
「飛行機で敵に突っ込んでいく特攻隊の“時として、犠牲を払ってもやる価値がある”という精神を讃える意味を込めたのが『神風』だった。みんなの期待を一心に背負って“やるしかない”という気持ちでつくったアルバムだったからな。“これでダメだったら終わり”という気持ちで、全てをつぎ込み勝負に出た。マジで生きるか死ぬかの選択を迫られたアルバムだったから、運命を賭けたよ。その『神風』がヒットした後のトゥイスタがどうなったかを知るためのアルバムが今作。だから、タイトルも映画みたいにドラマチックな効果を狙った『The Day After』にしたんだ」
命を賭けた前作が大ヒットしたおかげで、今作の制作は、精神的に落ち着いた状況で進めることができたという。
「今作はトゥイスタというラッパーのスタイルを知ってもらいたいという気持ちで制作したんだ。これまでのラップ・スタイルも堪能してもらえるだろうけど、MCに関しては前作に比べてそれほどハングリーではない。もっと自由な発想でつくった感じかな。『神風』がヒットしてちょっとリラックスできたし、余裕を持って楽しみながらつくることができたんだ」
万事がうまくいっているかのように見えるトゥイスタ。しかし大事件が起きてしまった! 彼が持っていた“世界一早口のラッパー”として認定されていた記録が、今年更新されてしまったのだ。
「オレがギネスに載ったのは、'91年だったっけ? 昔はただ早口を売りにしていただけだったけど、今はスタイルを確立したからな(笑)。It's all loveだよ、うん。記録を破ったヤツがいるって話しは聞いたよ。でも、油断するなよな!? また挑戦してその新記録をやぶってやる! きっとな!」
大物となった現在においても、シカゴのタフなゲットー魂は失われていないようだ。
text & edit SOICHIRO NAITO
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TWISTA
The Day After
(JPN) WARNER / WPCR-12166


