SATOSHI TOMIIE

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SATOSHI TOMIIE インタビュー/LOUD150号

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UKの名門ダンス・レーベルが送り出す、人気ミックスCDシリーズ最新作

RENAISSANCE THE MASTER SERIES PART 9
SATOSHI TOMIIE

'92年、UKにてスタートを切ったRENAISSANCE。ルネサンス美術をイメージしたビジュアルや、トップ・ハウスDJのブッキングで、UKクラブ・シーン黄金期を牽引したスーパー・パーティーだ。'94年には、同名のレーベルも発足。サシャ&ジョン・ディグウィードによる初のDJミックスCD『The Mix Collection』をリリースし、その後のミックスCDブームに火をつけている。  このたび、そんな名門RENAISSANCEのミックスCDシリーズ、『Renaissance The Masters』の第9弾がリリースされた。これまでに、エルナン・カタネオ、デイヴ・シーマン、サンディ・リヴェラなどがミックスを手がけている本シリーズ。今回は、NYを拠点にグローバルな活躍を見せているDJ、サトシ・トミイエがフィーチャーされている。

 そこでLOUDは、多忙極まりないサトシ・トミイエを日本でキャッチ、この新作について語ってもらうことにした。リリース・パーティーの模様とあわせて、お楽しみください。プログレッシヴ、ミニマル、テクノとか、名前のついているジャンルにはこだわっていない。
<本文> ——RENAISSANCEと仕事をするようになったのは、いつ頃からですか?
「'90年代中盤ですかね...。僕が初めてイビサでプレイしたのは、RENAISSANCEのパーティーだったんです。それが一番記憶に残っていますね」
——RENAISSANCEのパーティーには、どんな魅力があるのでしょうか? 「デコレーション、アートワークが独特なんですよ。そこに引かれて遊びに来るお客さんもいるぐらいです。あとは、デイヴ・シーマン、エルナン・カタネオとか、RENAISSANCEっぽいイメージのDJブッキングも、魅力の一つではないでしょうか。そういう部分でも、ブランド・イメージが確立されていると思います」
——『Renaissance Masters Series』は、昨年リリースされた『3D』に続く、RENAISSANCEからのセカンド・リリースですね。 「はい。でも実は、今作をリリースする話の方が、先にあがっていたんですよ。その時期はちょうど『ES』、『ES-B』の制作に取りかかっていたので、内容が似てしまうと良くないということで見送りになったんです」 ——そんな経緯があったんですね。今作の制作に当たっては、どういう点を意識しましたか? 「今作は、一枚を“一曲”として捉えて、選曲、構成、ミックスしました。二枚組で計二十四曲収録されているんですが、流れとしては一枚が一曲になるようにつくったんです」
——Disc OneとDisc Twoでは、違ったテイストを表現していますね。 「二枚同じようなものをつくっても面白くないので、Disc Oneの方は超ディープにしました。自分のDJに例えると、ウォームアップの時間帯ですね。Disc Twoは、その後を引き継いで上げていく感じです。まあでも、僕のDJって基本的に上げないんですけど(笑)。最近のDJは、BPMじゃなくて曲調だけで上げていく傾向がありますよね。僕自身も、曲そのもののエネルギーで上げていったほうが、より楽しいんじゃないかと思っています」 ——今回は、どういった基準で選曲を行いましたか?
「僕は、プログレッシヴ、ミニマル、テクノとか、名前のついているジャンルにはこだわっていないんです。自分の好きな毛色の音であれば、ジャンル関係なくピックアップしています」 ——なるほど。ジャンルを越えてトミイエさんのアンテナにひっかかる要素とは、どこにあるのでしょうか? 「グルーヴ感や、ベースラインですかね。僕のルーツはハウスなので、そういう部分がひっかかるんだと思います。でも、テクノや他のジャンルでも、そういうグルーヴ感のある人はいますよ。僕はわりと、直球なものより一回フィルターを通っているものが好きなんです。だから、いわゆるドイツ系のサウンドでも、イギリス人やフランス人のフィルターを通っていると、面白いと感じますね」 ——世界各国のギグで出会ったアーティストから送られてきた楽曲も、今作には盛り込んでいますか? 「そういう曲もありますね。あと、知り合いに紹介してもらったアーティストの楽曲も収録しています。シュロミ・エイバーは、ガイ・ガーバーに紹介してもらったアーティストなんですよ。あと、最近はフランスのBrique Rougeっていうレーベルとも付き合いがあります。友達に誘われて行ったパーティーが、たまたまBrique Rouge主催のもので、そこから交流が始まったんです。今作にリミキサーとして参加しているローカも、そのパーティーでプレイしていました。フレンチ・ハウスっていうと、ディスコ・ハウスっぽいものをイメージするけど、彼らはわりとテッキーなので、最近注目しています」
——そのフランス勢から、SAWへピックアップする予定のアーティストはいますか? 「デヴィッド・デュリーズの楽曲を、一曲リリースする予定です。あとは、僕とDJイエローでコラボレーションする話もありますね。フランス勢ではないですが、オーパス・インク「Darkroomboot」のリミックスをしてくれたサッセも、SAWからリリースする話があがっていますよ」 ——今作にはその、オーパス・インク「Darkroomboot (Sasse Elkatronix Rework)」が収録されていますね。 「はい。曲の流れに合うので、オリジナルではなくリミックスの方を収録したんです」
——先日、オーパス・インクの新曲も制作したという噂を聞きましたが...。
「はい。でも今回は、オーディオフライのルカは腰痛で欠席だったんです。メキシコに、民族療法で腰痛を治す人がいるらしいんですが...ルカはわざわざメキシコまで行って、その人の治療を受けていたんです(笑)」 ——そうなんですか?! 民族療法って、一体何をするんでしょう? 「うーん...叫んだりするって、聞いたような気がします(笑)」
——それは、ずいぶん強烈ですね(笑)。では、今回はアンソニーと二人で曲づくりをしたんですね。 「そうですね。普段三人で曲づくりしていると、ルカとアンソニーがケンカし始めるんですよ(笑)。お互い、異なるこだわりを持っているみたいで...。でも今回は逆に、アンソニーがルカの好みを想像しながらつくっていましたね。その曲は、秋ぐらいにリリースしたいと思っています」 ——そちらも、楽しみにしています! 他にも何かリリース予定はありますか? 「ピート・ヘラーと一緒につくった曲があるんですが、それを誰かにリミックスしてもらって、リリースしようと思っています。あとは、僕のソロ楽曲もあるので、それも発表できたらいいですね。今後も、サポートをよろしくお願いします!」
----------------------- VARIOUS ARTISTS Renaissance The Masters Series Part 9 Satoshi Tomiie (UK) RENAISSANCE / REN33CD ------------------------
4/29 (SUN) @ WOMB, Tokyo DJ: SATOSHI TOMIIE, OHNISHI  『Renaissance The Masters Series Part 9 Satoshi Tomiie』のリリース・パーティーが、WOMBにて開催されました。 サトシ・トミイエが約4ヶ月ぶりに日本でプレイするとあって、会場には多くのファンが詰めかけ満員御礼に!  サトシ・トミイエのセット序盤は、ディープでゆるやかな雰囲気。グルーヴィーなサウンドに、ユラユラと揺れているのが心地よかったです。AUDIOFLYとのコラボレーション曲、OPUS INK「Darkroomboot」もプレイしていました!  このままダークに攻め続けるかと思いきや、中盤〜後半は、かなりアップリフティングに。芸術的とも言えるミックス・センスには、歓声をあげて熱狂するお客さんも多かったです。また、THE CHEMICAL BROTHERSの新曲「Do It Again」をスピンするなど、フレッシュな要素も満載で、終始フロアを飽きさせませんでした。終盤はTHOM YORKE「Eraser (Satoshi Tomiie Remix)」もプレイ。これは未リリースのスペシャルなトラックなので、当日聴けた人はラッキーでしたね!
 大盛況となったこのパーティー、クラウドの反応も良く、終始素晴らしいバイブに包まれていました。世界を股にかけて活躍する日本人DJの底力を見た気がします。

interview & text EMIKO URUSHIBATA