__その結果、ボーカルはどのようにパワーアップしましたか? p>
ピー・サグ「今作のボーカルは、過去のものよりも深みが増して、より音楽的になったと思うよ。もちろん、Chromeoらしい、楽しいダンスの要素も維持するよう意識したさ。進化をしつつも、自分達のサウンドを失わないよう、バランスを保ちながら曲づくりしていったよ」
__リード・シングル「Don't Turn The Lights On」には、どんなメッセージを込めましたか? p>
ピー・サグ「この曲を逆再生すると、Allister Crowley(※編注: '80年代後半〜'90年代に注目を集めた、カルト系のイギリス人魔術師)が、一節歌い始める...って、それはジョークだけど(笑)。「Don't Turn The Lights On」は、アルバムの中でも、最もシリアスなことを歌っている曲の一つさ」
__そうなんですね。この曲では、“目”をモチーフにしたユニークなミュージック・ビデオも印象的でした。 p>
ピー・サグ「あまりにシリアスになりすぎないように、ビデオには、奇抜なビジュアルや面白い展開を盛り込んだのさ。遊び心を少しだけ入れて、この曲のメッセージを、リスナーが文字通りに受け止めすぎないようにしたかったんだ」
__その一方、もう一つのシングル曲「Night By Night」は、Chromeoが以前から大事にしている、セクシーさが前面に押し出された楽曲ですね。この曲のビデオでは、デイヴ・ワン(Chromeo)がキレのいいダンスを披露していたので、驚きました。 p>
ピー・サグ「「Night By Night」は、スピード感のある、大都市的な要素をイメージした曲なんだ。それを表現する方法はいくつもあったけど、とにかく歌に込めたエネルギーを放出したかった。そこで俺達は、ビデオに'80sの伝統的なダンスを取り入れてみたんだ。これは、ビデオの監督をつとめたJeremie Rozanのアイディアなんだけど、とても気に入っているよ。特に、冒頭に映っている、デイヴのポケットに入った歯ブラシのシーンとかね(笑)」
__ところで、「When The Night Falls」には、R&BシンガーのSolange Knowlsがボーカル参加していますね。彼女とコラボレートした感想はいかがでしたか? p>
ピー・サグ「彼女はもともと、デイヴ・ワンの弟でもある、A-Trakと知り合いだったから、Chromeoの音楽も聴いていてくれたんだ。だから、このコラボレーションはとてもスムーズで、心地のいいものだったよ。彼女は、とても素晴らしい歌声を披露してくれたね!」
__Solange(Knowls)のクリアーなボーカルは、Shannonのような'80年代のフリースタイル・シンガーを彷彿とさせますね。 p>
ピー・サグ「どちらかというと俺達は、MadonnaやChaka Khan、Evelyn Champagne Kingといったディーヴァのことを思いながら、「When The Night Falls」を書いたんだけどね。この曲は、アルバムにファンクの要素を加えるために、制作期間の終盤にレコーディングしたものなんだ」
__その他に、本アルバムにおける重要曲はどれでしょうか? p>
ピー・サグ「最も気に入っている曲の一つは、「J'ai Claque La Porte」だね。普段俺達がやるようなことから、完璧に逸脱した内容になっているのと、フレンチ・バラードをChromeo流に表現できたのが、その理由さ。Chromeoは二人ともフランス語が母国語だから、そういう意味でもこの曲がアルバムに入っているのは、素敵なことだと思うよ」
__話は変わりますが、『Business Casual』のアルバム・アートワークは、Robert Palmer(※'70〜'90年代に活躍を見せた、UKの大御所ブルー・アイド・ソウル・シンガー)の『Pressure Drop』からインスパイアされたものだそうですね。 p>
ピー・サグ「あぁ。こういった昔のクラシック作品によく登場する、“洗練された色気”を再現するのが好きで、今作では足をキーボード・スタンドのような形で、融合させてみたんだ。『Pressure Drop』のアートワークそのものというよりは、あのジャケットが代表するようなスタイルが重要なのさ。説明するのが難しいけど、すごく良いヴァイブスを持っているよね」
__最後に、Chromeoの活動ビジョンを教えてください。 p>
ピー・サグ「俺達は、今後も良質な音をつくり、バンドを継続的な存在にしたいと思っているよ。ファンのみんなが、Chromeoの音楽を聴きたいと思う限りね!」
interview & text EMIKO URUSHIBATA
translation AKIMOTO KOBAYASHI


