札幌を拠点に、DJとして10年以上のキャリアを誇り、ハウス・シーンを牽引している重要人物、DAISHI DANCE。これまでに発表した二作のオリジナル・アルバムや、スタジオジブリのサントラ・カバー集、『the ジブリ set』が軒並みヒットを記録、ハウスの枠を越え金字塔を打ち立てた、時代の寵児だ。ピアノやストリングスを多用するサウンドと、人々の琴線にふれるメロディーは、多くのリスナーから支持を獲得している。
ここにご紹介する『Spectacle.』は、そんなDAISHI DANCEの三作目となるスタジオ・アルバム。DJギグで訪れた日本各地の風景をインスピレーション源とし、“旅”をテーマに制作されたコンセプチュアルな作品だ。そこには、これまで主体としてきたアコースティックな音色のみならず、エレクトロニックなシンセ・サウンドも取り入れられている。
「シンセも、ピアノやストリングスと同じぐらい高揚感がある音色なので、すごく好きなんです。でも、一作目と二作目では、なるべくナチュラルなアコースティック音とハウス・ビートの融合を表現したかったので、封印していたんです。今回はそれを解放して、エレクトロニックなシンセ・サウンドを取り入れてみました。エフェクトに関しても、DJの感覚で楽曲に取り入れています」
このアルバムには、姫神や吉田兄弟、井上鑑をはじめ、異色のミュージシャンが多数ゲスト参加。ニューエイジ・ミュージックの要素を取り入れた、ニュータイプのハウスを展開している。
「アッパーなビートに乗せて、攻撃的な三味線を弾いてもらったら、斬新な曲ができるかな? と思って、「Renovation.」には吉田兄弟に参加してもらいました。姫神をフィーチャーした「SUNSET IN THE LAKE」は、岩手の山奥の湖畔にある、姫神スタジオで制作したので、その雰囲気がそのまま曲に反映されています」
その一方で、COLDFEET、arvin homa aya、金原千恵子をはじめ、ダンスミュージック・シーンとなじみ深い面々も起用された本作。ハウスの普遍的な魅力も存分に楽しむことができる。
ハウス・ムーヴメントの中核を担い、ハウスを広く一般に浸透させるきっかけ役となったDAISHI DANCE。彼は『Spectacle.』を通じて、リスナーに何を感じてほしいのだろう?
「今回のアルバムは、いろんな風景やシチュエーションにマッチする、いろいろなことを空想できるような音楽です。このアルバムを聴いて、いろんなことをポジティブに感じてほしいと思います。僕がDJしている現場にも、たくさん遊びに来てください」


