2005年に活動をスタートし、強烈なライブ・パフォーマンスでアンダーグラウンド・クラブ・シーンを席巻した、DE DE MOUSE。民族音楽をサンプリング&コラージュしたボーカルと、浮遊感あふれるシンセ・サウンド、縦横無尽に駆け巡る高速ビートを融合させた、独自のスタイルで注目を集める、エレクトロニック・ミュージック・シーンの異端児だ。ライブ活動でも快進撃を見せており、2009年には、<FUJI ROCK FESTIVAL '09>や<taicoclub>に出演。その他、UKやフランスでもツアーを行い、国内外のオーディエンスをうならせている。
ここにご紹介する『A journey to freedom』は、そんなDE DE MOUSEが放つ、約2年ぶりのオリジナル・アルバム。DE DE MOUSE特有の、ノスタルジックでドリーミーな音風景や、アグレッシヴなビートはそのままに、アンビエントやアシッド・ハウス、エレクトロ・クラシックスの要素が盛り込まれた、発展的な作品だ。さらに特筆すべきは、本作のアートワークを、『ファイナルファンタジータクティクス』や『ファイナルファンタジーXII』などのキャラクター・デザインで知られる、吉田明彦が手がけている点だ。アルバムの世界観とリンクする、この幻想的なビジュアル・イメージも、巷で大きな話題となっている。
『A journey to freedom』のリリースを祝し、LOUD本誌4月号(184号)では、DE DE MOUSEに表紙を飾ってもらった。ここでは、そのインタビュー番外編をお届けしよう。
【オリジナリティーあふれるライブ・パフォーマンス】
――2008年にセカンド・アルバム『sunset girls』をリリースして以降、数々のライブを重ねていく中で、どんな変化がありましたか?
「単純に言うと、すごく大人になったなと思いますね。それまでは、空気も読まず、ただ何かに対して怒っていたり、反発心みたいなものが原動力になっていたんですよ。それが面白がられて評価を受けていたんだけど、メジャー・レーベルになってからは、誘われるイベントの種類も少し変わってきたんですよね。そうなると、それまでの自分では、通用しない場所が出てきたんです」
――現在はバンド編成でのライブを行っていますが、そういったスタイルに挑戦した、きっかけは何だったのでしょうか?
「生ドラムをライブに取り入れたのは、セカンド・アルバム『sunset girls』の制作中に、“これをライブでやる時は、バンド編成にしたいな”って思ったのが始まりでした。あとは、ロック・フィールドで見せるとか、自分の存在を、それまでDE DE MOUSEに触れていなかった人たちにアピールするためには、生ドラムやバンドという要素が必要だったんですよね。でも正直に言うと、自分の音楽さえあれば、バンドって無くても別にいいと思っているんですよ。だから最近は、一人セットでのライブも少しずつやっているんですよ。一人の場合は、DJっぽく曲をつないで、曲によっては全く別アレンジにしたり、エディットしたりしています。それも、すごい面白くて。イベントに合わせて、曲の流れを考えたりマッシュアップしてみたり。一人セットが、バンド編成の廉価版って思われるのは嫌だから、全く違う形でやろうと思ったんです。バンド編成と比べて、より自分が演奏している感覚が強いですね」
――DE DEさんのライブは、オリジナリティーあふれるバワフルなパフォーマンスも、魅力の一つですよね。
「僕のパフォーマンスって、“絶叫するDJ”みたいなキャッチ・コピーを付けられていたんだけど、それを始めたのも、反発心からだったんですよ。2002年ぐらいにエレクトロニカが流行った頃って、猫もしゃくしもPower Book開いて、微動だにしないパフォーマンスをしていて。何だかわかんないアマチュアイズムを、中途半端に反骨精神って勘違いしたような人たちがあまりに多かったから、それに対する反発だったんですよね。でも、もうそういう時代でもないかなと思って。だから今は、やりたいこと、興味あることだけやればいいっていう考え方で活動していますね」


