【ジャンル分け不要のハイブリッドな楽曲群】
―昔の、エレクトロ・クラシックス的な印象も受けました。
「'80年代の初期ハウスとか、ああいう感覚も取り入れたつもりですね。デトロイト・テクノとかも好きなんで。どれもこれも、エッセンスなんですよ。いろんなジャンルのエッセンスが、知らないうちに入っていたり、知っててわざと入れているのもあるけど、一つに偏っている曲は、このアルバムには無いと思いますね。「sweet gravity」とかは、途中からニュー・エレクトロっぽくなるけど、ベースは全然ブリブリしていないし。どのジャンルにも分けづらい音をつくったつもりなので、これを専門家がジャンルに当てはめたら、面白いことになるなって思いますね(笑)」
―ジャンル分けって難しいですよね~(笑)。
「でも、みんなジャンル分けしたがるじゃないですか(笑)。まあ、専門家ってそういう仕事だから仕方ないですけど。僕は否定しないですよ。その方が文脈もつくりやすいだろうし。アーティスト側はカテゴライズされたがらないから、よく対立があったりしますけどね。僕は、そういうことはどうでもいいんで。今の自分はコレだ、っていう文句ないアルバムになっているんで、僕のことをバカにしたい人は、バカにしてればいいし」
―潔いですね。ところで「like your magic」は、NHK教育テレビ『見えるぞ!ニッポン』のオープニング・テーマでもありますよね。DE DEさんは、NHK『みんなのうた』が音楽的バックグラウンドにあったりするので、とても親和性があるなと思いました。
「NHKの番組はもともと好きだったし、自分の曲も、どっかで流してほしいなと思っていたんですよ。そうしたら、“今度、こういう教育番組をつくるので、もし良かったらテーマ・ソングをやりませんか?”って話が来たんです。『見えるぞ!ニッポン』みたいな番組って、見るのは子供じゃないですか。子供って、アップテンポな曲っていうだけで気持ちが上がるんですよね。僕は小さい頃、よく『ポンキッキ』を見ていたんですけど、クラフトワークとかYMOが結構流れていたんですよ。そこで音楽を刷り込まれていた経験があったから、子供たちの音楽的原体験に、自分の曲があるっていうのは嬉しいですね。僕らみたいに大人になると、自分の持っている倫理観や価値観、ルールから外れたものを、“これは良くないもの”、“悪”って決めつけちゃうけど、子供ってそういう部分が大人より少ないですからね」
―そのほか、特に思い入れのある曲はどれでしょうか?
「どれも僕の中で扱いは一緒なので、難しいですけど...。「starry mice parade」が、一番DE DE MOUSEらしい、みんなが思っているイメージが表れた曲だと思いますね。わかりにくいんですけど、「starry mice parade」と「goodbye parade」は、コード進行が一緒なんですよ。「goodbye parade」は、「starry mice parade」をリプライズしているんです。そんな風に、アルバム全体を通して、みんなが深読みできるような要素がいろいろ入っていますね。通勤時間とかにこのアルバムを聴くとしたら、最初の4~5曲しか聴かないかもしれないけど(笑)。前半は、わりとアップテンポで聴きやすい曲が多くて、後半は、わかりにくくても、長い間聴いていたら“あ、こういうことなんだ”ってわかるような曲構成にしてあります」
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