【インドへの旅】
――曲づくりを行なっていく際、DJ活動や、スティーヴ・リードとのコラボレーション以外に、何かインスピレーションを受けたものはありましたか?
「たくさんあったよ。僕がいつも重視しているのは、僕のつくる音楽とは自分の人生そのものだ、ってことなんだ。僕は、昔のレコードを聴き返すと、まるでその頃書いた日記を読んでいるように感じる。あの時どんなことをやっていたか、誰と一緒に何をしていたか、どこを旅していたかといったことを、全部思い出すんだよね。だから、自分の音楽には、自分に起こった現実の出来事が全部反映されていると思っているんだ。その点で、このアルバムのレコーディングにおいて大きなインスピレーションになったものは、まずはインド旅行だったね。ニューヨークで3ヶ月暮らしたことからも、刺激を受けたけど」
――インドでは、どんな体験をしてきたんですか?
「南インドに行って、長い休暇を取ったんだ。僕にしては、すごく珍しい行動だったよ。僕って、普段はずっと休まずに働き続けるタイプだからさ(笑)。でも、僕の母親がインド人なのに、僕自身はインドに行ったことがなかったから、一度行ってみたくなってね。で、実際に行ってみたら、本当に違う文化があって、ドラマティックでエキサイティングな所だった。一度インドに行って、帰ってきてから再びレコード制作に戻ったおかげで、すごく頭がクリアになった気がする(笑)」
――ニューヨークでは、たくさんのミュージシャン達と会ったんですか?
「あそこには、ミュージシャンやDJが大勢いるからね。ニューヨークじゃ、ミュージシャンと出くわさないように街を歩き続ける方が難しいと思う(笑)。それで、様々な人と会ったり、様々な音楽に触れたり、すごくたくさんレコードを買ったりしながら過ごしたんだ。ニューヨークに住んで、ニューヨークでレコーディングされた古いジャズ・レコードを聴いたら、何か違ったヴァイブスを感じたね。歴史を体で直に感じるようだった。で、そういった体験の一つ一つが、新作をつくるときの影響源となったんだ。ニューヨークでは、サンバーンド・ハンド・オブ・ザ・マンの新作もプロデュースしたんだけど、最近やっとリリースが決まったよ」
――ちなみに、『ゼア・イズ・ラヴ・イン・ユー』には、誰かゲスト・ミュージシャンをフィーチャーしていますか?
「僕の妻が歌を入れてくれたりしたんだけど...結局バラバラのピースにしてつくり直しちゃったから、基本的には僕とコンピューターだけでつくったアルバムと言えるね(笑)」


