【基本は、ヒップホップ】
――フォー・テットのサウンドは、エレクトロニック・アコースティックとでも形容すべき、とてもユニークなものですが、そのテイストは本作でも健在ですね。そもそも、あなたがこうした音楽性に目覚めたきっかけは、何だったのですか?
「僕のサウンドは、もともとヒップホップに影響を受けたものなんだ。昔のヒップホップ・レコードって、古いレコードからビート、サックス、ギターといった、音の要素をサンプリングして、それらをループさせてつくったものだけど、僕は、そういうヒップホップの手法をいつも面白いと思っていた。僕は、その後エレクトロニックな音楽を聴くようになっていったけど、制作手法に関しては、今でもヒップホップからの影響が大きいと思う。このアルバムには、ハウスっぽい要素も入っていると思うけど、制作で使った手法はヒップホップのものだったと思っているよ」
――分かりました。あなたは、音楽活動歴10年を越える、ベテランと言われるようなキャリアの持ち主になりましたが...。
「アハハハ」
――昨今のミュージック・シーンや、そのトレンドについて、どのように見ていますか?
「僕は、今でもしょっちゅうレコード屋に行っては、たくさんのレコードを買って、新しい音楽をチェックしているよ。ロンドンのミュージック・シーンのスピードって、ものすごく速いけど、最近は若手のいいプロデューサーが出てきているから、面白いね。特に、ダブ・ステップのシーンは面白い。新しいプロデューサー達が、そこから新たな刺激を受けて、さらに面白いサウンドを生み出してくるんじゃないかな。それって、いいことだよ」
――本当ですね。
「で、僕自身は、普段自分がどのくらい音楽をやってきたかなんて全く意識してないんだけど、最近ウェブサイトで自分のディスコグラフィーを見て、衝撃を受けたね(笑)。“こんなに曲をつくっていたのか、クレイジーだ!”って思ったな。リミックスだけでも、65曲もやってるんだよ(笑)」
――だからって、制作活動のペースを落とさないでくださいね(笑)。では、最後に今後の活動目標を教えてください。
「2010年は、ずっとツアーをするんだ。アメリカからスタートして、UK、ヨーロッパ...日本にも行けたらいいね。あとは、実は今、妻が妊娠していてね。2010年、僕は父親になるんだ。だから今年は、とにかく良き父親になるよう努力したいよ(笑)」



