200年代前半のジャパニーズ・ロック・シーンを牽引した重要バンド、スーパーカーのベース&ボーカルとして活躍した後、'06年にソロ・デビューを果たした、フルカワミキ。女性らしい感性と、バンド時代に培った多様な音楽的素養を武器に、カラフルなポップ・ミュージックを追求している、新時代のシンガー・ソングライターだ。これまでに、『Mirrors』(2006)と『Bondage Heart』(2008)、二枚のオリジナル・アルバムを発表。近年は、音楽のフィールドに留まらず、アート、ファッション、CMの分野でも活躍している。
そんな彼女が、Ki/oon移籍後第一弾シングル『サイハテ』に続き、2月17日に最新アルバム『Very』をリリースする。ゲスト・ミュージシャンに中村弘二(G/Synth)、沼澤尚(Dr)、ナスノミツル(B)を招き、エレクトロニック・サウンドとバンド・サウンドを自在に行き交う、ポップかつアーティスティックな音世界を展開している本作。人気動画サイト『ニコニコ動画』で130万超えの視聴数を記録した、小林オニキス作の人気曲「サイハテ」のカバーを含むその楽曲群は、従来作以上にフルカワミキらしい、カラフルでバラエティー豊かなものとなっている。
個性あふれるポップ・センスとサウンドが詰まった『Very』。本作の内容について、フルカワミキに対面で話を聞いた。
【自然体で創った最新作】
――ニュー・アルバム『Very』のリリース、おめでとうございます。本作は、レーベル移籍後初めてのアルバムとなりますね。しばらくリリース期間が空いてしまいましたが、その間お元気でしたか?
「はい、生きてました(笑)。前作『Bondage Heart』をリリースした後、すぐに曲づくりは始めていて、'08年の秋口から年末には、もうスタジオに入っていましたね。その後、'09年のアタマくらいに制作を一時ストップして、時期を待って心機一転、また取りかかった感じです。その間は、DJをやらせていただいたり、曲を差し替えるために、録った音源を聴き直したりしていましたね。自分の中で、音の使い方のモードが変わっていったので」
――では、当初思い描いていたアルバムの青写真と、実際にでき上がった作品は、少し違うイメージですか?
「いや、方向性はそこまで変わっていないですね。でも、'09年になってから追加した曲が結構あるので、つくりながらバランスを見て進めていきました。曲のバリエーションも増えたし、当初思っていたものよりは、若干元気な感じになりました(笑)」
――そもそもは、どんなコンセプトのアルバムを考えていたんですか?
「あんまり決め込まないで、もともと自分の中にあるものや、やってきたことを集約した感じですね。バンド・サウンドと打ち込みを混ぜるのも、今までやってきたことだし、完全に打ち込みの楽曲をやるのも、全然イケるし。だからアルバム制作の手法に関しては、肩肘を張らないで、自然体で取り組みました」
――あまり思い悩むことは無かったんですね。
「そうですね(笑)。それよりも、熟成させること、形にしていくことの方が大事だと思ったので。時間もあったし、構成はしっかり考えようと思いましたね」
――時間があった分、フルカワさんにとっても、充実した作品ができたということでしょうか。
「はい。自分的には満足です」


