――本作のプロデュースはJusticeのXavierが担当していますが、彼を起用した理由は何でしたか?
「Xavierとは、以前Poney PoneyのEPで一緒に仕事をしたことがあったから、アルバムのプロデュースをお願いするのは、ごく自然な流れだったよ。もともと、長年の友達だしね。今回、彼のスケジュールがタイミング良く空いていて、ラッキーだったと思う」
――レコーディング自体は、Philippe Zdar(Cassius/Motorbass)のスタジオで行ったそうですが、Philippeも制作に関わったんですか?
「確かに、レコーディングはPhilippeのモーターベース・スタジオでやったんだけど、Philippeは制作にタッチしてないんだ。このアルバムのプロデューサーは、Xavierと、Daft Punkのサウンド・エンジニアをやっているPeter J. Francoさ。Philippeは、スタジオの工事で忙しそうにしていたよ。彼は、Phoenixのアルバム・ミキシングを終えたばかりで、次のバンドのための準備に追われていたんだ。だから僕らは、スタジオが再オープンするまでの移行期間を、ちょうどエンジョイできたってわけ」
――では、実際のレコーディング作業はいかがでしたか?
「僕らは、広いスタジオの真ん中に最小限の機材をセットアップして、あとは、Philippeからウーリッツァー(Wurlitzer:フェンダーローズと並ぶ、エレクトリックピアノの名機)とピアノとマイクを借りただけだったね。最高に楽しい時間だったよ」
――音楽的には、ポップでロッキンなサウンドをストレートかつシンプルに追求していますが、音づくりで特に重視したことは何でしたか?
「モダンで、温かくて、でも、ケミカルっぽくってキャッチーなサウンドを目指したね。(楽器の)素音を使うことも意識した。あと、もともと僕らはステージでシンセを使わないから、レコーディングでもシンセは全く取り入れなかった。ベーシックなことに徹したかったんだ。ミニマルでありながら、すごくパワフルなサウンドを追求したつもりだよ。どの曲も、アコースティック・ギターのみでも違和感のない、完成度の高さがあると思う」
――リード曲の「I Think Like U 2」は、どのようにして誕生した曲ですか?
「レコーディングする曲が全部揃っていた段階の時、それら以外で、どうしてもやってみたいデモが2曲あったんだ。で、ある日、 Peterといつもより早くスタジオに着いたから、その2曲のベストな部分を組み合わせてみることにした。ヴァース部分は「Find A Place」ってデモ曲から、コーラス部分は「Jamaica」ってデモ曲からとったね。その後、Floがスタジオに来て、そこに最高のベース・ラインをつけてくれた。次の日には、100%に近い楽曲になっていたよ。それが「I Think Like U 2」さ」
――「I Think Like U 2」のPVは、Ed BangerのSo Meが手がけた、面白い作品になっていますね。
「So Meは、僕らと仲のいい友達で、“JAMAICAの初PVは、俺にやらせてくれ”って言ってくれてね。しかも、“絶対に「I Think I Like U 2」がいい”って、譲らなかったな。で、三人で何度かお茶しながら、ロック・ドキュメンタリーについて話し合って、So-Meがメモったアイディアを元に、最高の作品をつくってくれた」
――分かりました。では最後に、JAMAICAの今後の活動目標を教えてください。
「アルバムからのセカンド・シングル「Short and Entertaining」が、8月にリリースされる予定だよ。あとは、世界各地でツアーをする予定さ。今は、すごくエキサイティングだよ。夢だったことが一つ一つ現実になっていってるからね。このアルバム『No Problem』がリスナーの共感を得て、良いツアーができて、セカンド・アルバムをつくれたら、それだけで最高さ!」
interview & text FUMINORI TANIUE
translation KYOKO WATANABE BARBOSA
photo SO ME


