陰と陽を体現した最新作
――ニュー・アルバム『ザ・モンスター』は、デビュー作『ザ・フェイム』に8曲の新曲を加えた内容ですね。新曲を書きたいとあなたに思わせた、最初のインスピレーションは何だったんですか?
「まず、『ザ・モンスター』と『ザ・フェイム』がセットでリリースされる理由は、“陰”と“陽”を実現しようとしたものだからよ。“The Fame”(有名であること)と、“Monster of The Fame”(有名であることの恐怖)、二つの異なる側面を表現しようとしたの。私は、世界中を旅している間に、自分自身に関してすごくいろんなことを発見した。自分の抱える様々なモンスターをね。これまで私は、すごく長い間あまりにも集中していたし、野心を抱いて頑張ってきたから、少し無感覚になっていたところがあったんだと思う。そして今、とうとう色々なことを感じ始めたんだと思う。ファンのおかげで、私には再び生命が宿ったから(人生が再開したから)、私の中から悪魔の全てが飛び出してきたのよ。だから新曲は、一曲一曲がそれぞれ違ったモンスターを表現したものなの。ただ、最初からそうやって書こうと思って書いたわけではなかった。書き終わって、自分で曲を見直してみた時に、”あっ、ここには私の、愛への恐怖が描かれている“、”ここには死への恐怖が...”、“アルコールへの恐怖が...”、”真実への恐怖が...”って感じたのよ。そして、アルバム全体としては、これは”ガガの陰陽“だわってことに気付いたわけ」
――なるほど。
「ファースト・アルバム『ザ・フェイム』は、野心についてや、有名であることに対する無垢、自分自身の真価、情熱、芸術的才能を、真っ当に描いたものだったと思うけど、『ザ・モンスター』は、私にとってよりパーソナルな内容なのよ。例えば「スピーチレス」は、このアルバムの中で一番というわけではないけど、とても気に入っているもので、父親について書いた曲なの。この曲で歌っているのは、私の父が死ぬことへの恐怖について。つまり、私の“死への恐怖”に対するモンスターが表現されている。本来、無理に何かをやろうとしない時にこそ、自分自身について発見するものだと思うんだけど、『ザ・フェイム』を書いた時はそうじゃなかった。『ザ・フェイム』を書いている時、私は、“ナンバーワンになるデビュー・シングルを絶対に書いてみせる! 今すぐに!”って思っていたわ。“そうすれば、アルバムをすぐにリリースできる!”ってね。でも『ザ・モンスター』を書いたのは、自分自身のために書かずにいられなかったからよ」
――「テレフォン」では、ビヨンセをフィーチャーしていますね。あなたは、彼女のニュー・シングル「Video Phone (Remix)」のPVにも参加しましたが、彼女とのコラボレーションはいかがでしたか?
「最高だったわ。彼女は天使だから。彼女の方から電話がかかってきて、コラボレーションしてくれないかって聞かれたのよ。彼女は、素晴らしい女性像を提示していると思うし、私と彼女は、音楽的にも、美意識も、そのスタイルが全く違うから、きっと興味深いコラボレーションになると思ったの」
――ちなみに、まだ『ザ・フェイム』が売れていて、シングル曲もチャートに入っているというこの時期に、ニュー・アルバムをリリースしようと決めた理由は何ですか? 「私は、ルールを破るのが好きだからよ」


