み~こ(ボーカル)と柏森進(キーボード)からなるAKIBA-POPユニットのMOSAIC.WAVと、大人気ボーカロイド、初音ミク関連作の中で最も有名な「みくみくにしてあげる♪」を作曲した鶴田加茂がコラボレーション! 初音ミクを前面に押し出した注目アルバム『Heartsnative』をリリースした。
『Heartsnative』は、彼らが初音ミクのために書き下ろした3曲と、「みくみくにしてあげる♪」のフル・バージョン、「もっとみくみくにしてあげる♪」に加え、三者のファンから人気の既存曲を、初音ミクの声で甦らせた好企画盤。ヒトとミクの共存と可能性を模索した、彼らの意欲作だ。
本作『Heartsnative』で繰り広げた、ボーカロイドとのコラボレーションについて、三人に話を聞いた。なお初回限定版には、各曲のイメージ・イラスト、インタビュー記事などを収録した特別小冊子、さらに着せ替えジャケットが同梱される。こちらのゲットはお早めに!
――まずはみなさんの音楽的な背景を聞かせてください。

み~こ「小さい頃は、ミュージカルの音楽やクラシックを聞いていて、あとアニソンやゲーム音楽が好きでした。MOSAIC.WAVを始めてからは、サックスやトランペットを吹くようになったので、ジャズやフュージョンも聴いています。この間もテレビでセロニアス・モンクの曲をやっていたので、かっこいい~って思いながら見たばかりです(笑)」

柏森「もともとはアニメのBGMや主題歌が好きでした。小学生の頃には嘉門達夫さんのコミックソングもだいぶ聴きましたね。DTMに関しては、父親がコンピューターに詳しかった関係で、PSG3和音の時代(編注: 8ビット・ゲーム機に代表されるレトロ・サウンド)からやっています。それで高校の時に自分でつくった曲を周りに聴かせていたら、マンガ研究部の人にP-MODELを勧められて、すごくハマりました。嘉門達夫さんのジョークの効いた歌詞と、P-MODELのようなグチャグチャなシンセが合わさって、今つくっているような音楽になっているのかもしれません」

鶴田「高校生の時に聴いた、ダンス・マニア系のコンピをきっかけに、テクノやエレクトロニカを聴くようになりました。それらを編集してMDで聴くためには、MDコンポが必要だったんですけど、コンポをそろえるのが面倒くさくなっちゃって、ハードディスク・レコーダーを買っちゃったんですよね(笑)。で、せっかくハードディスク・レコーダーがあるんだから、当時ネットで流行っていたフラッシュ音楽なんかを聴くようになったり、muzieやNEXTMUSICのような、ネットのインディーズ・コミュニティーで音楽を収集するようになりました」
――今回のコラボレーションを振り返っての感想は?
鶴田「柏森さんの底知れぬ奥深さと技術には驚かされましたね。例えば“MIEKO & KAYATO”みたいな発想や実行力には、心底感銘を受けました」
柏森「あれは、エラーのせいでミクをインストールできなかったみ〜こが、かわりに自分の声をボーカロイド風に加工して、ブログにアップしたのが始まりですね。“MIEKO & KAYATO”は、僕とみ~こが歌った素材を...」
み~こ「メインの歌とは違う音域で、しかもお経みたいにわざと音程をなくして歌った素材を、メロダイン(編注: ボーカルピッチ修正ソフト)で音程修正したものです。そうすると、ロボっぽく聴こえるんですよ。機械の音を人間っぽく聞かせる初音ミクとは逆の、人間をロボっぽく聞かせる技術。それを、ボーカロイドに対してメロダロイドって名付けて、そのメロダロイドとボーカロイドのチームで、人間と機械の歩みよりを描いたのが、アルバムの中の1曲、『***にできたかな』です」
※VOCALOIDはヤマハ株式会社の登録商標です。

photo by HIROSHI TAKAOKA



