――では、このたび日本でリリースされた『Higher Than The Stars (Deluxe Edition)』について教えてください。まず、もともとのオリジナルEP『Higher Than The Stars』は、どのような経緯でリリースしたものなのでしょうか?
「このEPの曲は、'09年の春に出演したSXSWフェスと、夏に行なったツアーの間に、レコーディングしたものなんだ。レコーディング自体は、アルバムを制作した時と同じような感じで、ブルックリンのバンド、ザザのダニー・テイラーと一緒に、彼の自宅で行なったよ。どの曲もずっとライブで演奏してきたものなんだけど、“アルバムに入れるのはどうかな?”って感じだったんだよね。特に「Higher Than The Stars」と「Falling Over」は、異色な感じだったから。でも、次のアルバムのレコーディングまで待つよりも、今のタイミングでリリースした方が良いと思ったんだ。みんなを待たせてしまうしね」
――デラッックス盤には、入手困難な、あなた達の初期楽曲「Kurt Cobain's Cardigan」や「The Pains Of Being Pure At Heart」も収録していますね。
「「Kurt Cobain's Cardigan」は、僕らのファースト・7インチなんだ。イギリスの小さなレーベル、Atomic Beatからのリリースだった。この曲は、ニルバーナと、彼らがヴァセリンズに影響を受けたことに感銘を受けて書いた曲だね。カート・コバーンは、自分達に影響を与えたローファイなインディー・ポップ・バンドの名を世間に公表することで、アメリカのティーンに、ヴァセリンズやビート・ハプニングといったバンドの存在を教えたんだ」
――セルフ・タイトル曲の「The Pains Of Being Pure At Heart」は、どのようにして誕生した曲ですか?
「僕は、バンドが自分達の名前を曲名に冠した、セルフ・タイトル曲が好きなんだ。この曲は、ある日何となくコードを弾いていたら、ペギーに“そのまま続けて”って言われて、そのまま弾いているうちに、完成したものなんだ。3コードで、音量が変化するだけの、シンプルな曲だね」
――ところで、このバンド名の由来は何ですか?
「ポートランドに住む、僕の友達が書いた未発表の童話からとったんだ」
――あなた達の楽曲は、どれもパーソナルな経験をベースにしたような、意味深長なリリックが印象的ですね。作詞面では、いつもどのようなことを意識しているんでしょうか?
「僕らの人生そのもの、だよ。郊外で育つということ、退屈な日々のこと、トラブルを起こすこと、恋に落ちたり、破れたりすること...。大半のアメリカ人が、共感できるような内容だと思うな。変わりばえのしない日常と、だけど自分だけが違うっていう感覚。それは、僕らが感じてきた、ありふれているけど特別なフィーリングなんだ」
――“ノイズ・ポップ”のバンドとして、曲づくりやサウンドメイキング面で、特に重要視していることは何ですか?
「僕らは、聴いた瞬間に好きか嫌いかを判断できる、特徴のある曲が好きなんだ。僕らの曲の大半は直接的なものだから、曲を書く時は、細かな要素を演出するのに、あまり時間をかけないようにしているよ」
――最後に、今後の活動予定を教えてください。
「2月に日本に行けることは、すごく楽しみだし、光栄に思っているよ。一年前の僕らの活動目標には、“日本で演奏すること”というのが、上位にあったからね。で、ツアーが終わったら、次のアルバムの制作に取りかかるよ。今から待ち遠しいね」



