――大変だったんですか?
「ええ。一週間くらい放っておいて、最後の最後で、急に思いついてできました。で、この頃から、レイヴのスタッブが気になりはじめたんですよ。だからこの曲は、ヒューマン・リソースの「Dominator」的ですよね。で、僕の奢りだったら申し訳ないんですけど、このリミックスをやってから、みんなもレイヴィーな音をやりはじめて(笑)、いま全盛期を迎えている感じでしょう?」
――確かに、そうですね。
「ravexの「I Rave U」とかも、この頃にやった記憶があります」
――あと、オーストラリアものも多いですよね。バグ・レイダース「Turbo Love (Shinichi Osawa Remix)」とか。
「これは、ちょっとポップにしすぎたかな。歌にボコーダーをかけ直したりしましたね。嫌いじゃないけど、あんまり自分ではプレイしてませんね。好きって言う人も多いんですけどね」
――彼らとは、どういう経緯で知り合ったんですか?
「彼らが来日したときに、会いたいということで、わざわざクラブまで足を運んでくれたんですよ、大阪で。僕と同じに日に、どこか違うところでギグをやっていたみたいです。で、“リミックスの仕事とかお願いしていい?”って聞かれたので、“いいよ”って言ったんです。すごくいいヤツらですよ」
――ストリート感あるエピソードですね。ヴァン・シー「Kelly (Shinichi Osawa Remix)」も、オーストラリアですが、大沢さんはヴァン・シー・テックと交流あるんですよね。
「そうですね。これは、先にリミックスをやってもらっちゃっていたんですよね。「Maximum Joy」ですか。で、僕はニッキーしかメンバーを知らないんですけど、何にも言ってこないんで、もういいのかなって思っていたら、“やっぱりやって”ってお願いされました。この曲も、オリジナルとはだいぶ変わりましたね。全く違う曲になったと思います。みんな原曲もいいって言うんですけど、なんかヴァン・ヘイレンの「Jump」みたいで、原曲はあんまり好きじゃないんですよ(笑)。いなたくて、僕の苦手な曲なんですよね。だから、サビの部分をブレイクで叙情的に使うことだけ最初に決めて、あとは僕なりに好きにさせてもらおう、って感じでしたね。ロニー・リストン・スミス「Expansions」のフレーズを自分でちょっと弾いてみたりもしました」
――あ、そんなモチーフを使ったんですね。
「はい。その組み合わせも面白いかなと思って。ちゃんと自分でギターを弾いたりとかしているんですよ(笑)。あんまり気付いてもらえないんですけど」
――生楽器の部分からつくりこんでいるんですね。マイティー・ダブ・カッツの「Magic Carpet Ride 07 (Shinichi Osawa Remix)」はいかがでしたか?
「僕にとって、エレクトロ時代の初期にやったリミックスですね。だから、あんまり方向性が定まっていない中でやったし、かつ原曲もエレクトロじゃないんで、自分的にはちょっと納得できていない部分もあるかな。どうしたらいいのか、ちょっと分からなかった。いま聴くと、エレクトロというよりもプログレッシヴな感じがしますね。特別僕らしい、って感じはしないと思ってます」
――この曲は、SOUTHERN FRIEDとの契約が決まった段階で、やることになったんですか?
「いや、その前ですね。何かやってみようよって感じで頼まれて、普通にギャランティーをいただいて手がけたものです」


