カレン・OとMGMT
――本作には、MGMTと、ヤー・ヤー・ヤーズのカレン・Oも参加していますね。それぞれ、どういう経緯で参加してもらったんですか?
「カレン・Oは「I Can Be A Frog(カエルにだって)」と「Watching The Planets(惑星ウォッチ)」に、MGMTは「Worm Mountain(虫けらの山)」に参加しているよ。クールだろ? 「Watching The Planets」に関しては、単純に“カレン・Oが歌ったらいいんじゃない?”って思ったから、参加してもらった。彼女とは何回か会ったことがあって、その声が気に入っていたんだ。で、彼女に連絡してみたら、ちょうどツアー中だったんで、どこかのホテルに入ったら折り返し連絡するって話になってね。結局、片耳で僕らの曲を聴きながら、電話の受話器に向かって歌を歌ってくれた。僕らは、その歌を録音したというわけさ。そんなセッションを一時間くらいやったかな。やっていくうちに、どんどん良くなっていったね」
――すごいレコーディングですね(笑)。
「でも、その歌が本当に良かったんで、「I Can Be A Frog」でも彼女の声を使うことにしたんだ」
――MGMTとのレコーディングは、いかがでしたか?
「彼らに関しては、僕らと同様デイヴ・フリッドマンのスタジオを使っていたから、以前から知っていたんだ。で、6月にスタジオで一緒にやる予定があったんだけど、彼らはずっとマリブにいたから、そっちのスタジオに入って歌入れをすることになったんだ。カレン・Oとは違って、ちゃんとスタジオでレコーディングしてくれた(笑)。で、僕らの楽曲データを彼らに送って、自由に音を加えてもらうことにしたんだけど、戻ってきたデータを聴いたら、曲の途中で突然ボブ・ディランの「ミスター・タンブリン・マン」をやってだんで、驚いた。でも、残念ながら、その部分だけはカットさせてもらったよ(笑)」
――それは、サプライズすぎますものね(笑)。他に、本作のポイントとなった参加アーティストがいましたら、ご紹介ください。
「サーストンという、ドイツの数学者の声が、「Evil(邪悪)」「Gemini Syringes(双子座:対の注射器)」「Virgo Self-Esteem Broadcast(乙女座:自惚れ放送)」といった曲に入っているよ。本作には、ドイツ映画からの影響も入っているんだ。スタジオにいたとき、いろいろな映画を観ていたからね。で、なんとなくドイツ人男性の声を入れてみたくなって、最初はデイヴ・フリッドマンの友人にお願いしてみた。デイヴは学校の教師もしているから、彼の教師仲間にしゃべってもらうといいんじゃないかと思ったんだ。でも、なかなか時間が合わなくてダメだったね。それで次に、僕の義理の兄、サーストンが、ドイツで数学の先生をしているらしいということを思い出して、彼に頼んでみることにしたんだ。電話で彼の声を聞いた瞬間、ピッタリだと思ったね。で、僕の方でリクエストした話とか、彼自身がしゃべりたいという話をひとまず録音して、そこから上手くピックアップして使ったよ。このアルバムの良いアクセントになったと思う」
――そうですね。
「彼の声のおかげで、どこか新しい場所に向かうことができたと思うね。彼の声は、アメリカ人の考える、理想的なドイツ人の声だった(笑)」
――分かりました。では、ザ・フレーミング・リップスのさらなる活躍、期待しています。本日はありがとうございました。
「ありがとう。 またどこかで会おう!」


