――分かりました。では、アルバム『エックス・エックス』について聞かせてください。セルフ・プロデュース作品となっていますが、本作のコンセプトは何でしたか?
「ジェイミーがプロデュースしたんだ。コンセプトは特になかったけど、デモ音源の音質や雰囲気にすごく満足していたから、スタジオでも同じようなフィーリングを再現したかったね。それが、最大の目標だった。ミニマルさ、シンプルさを残しながら、スタジオ・アルバムに相応しい、ちゃんとした音の作品に仕上げたかったんだ」
――なるほど。楽曲面では、あなたが言う通りのシンプルなバンド・アンサンブルをベースに、メランコリックで影のあるメロディーやサウンドを追求していますね。曲づくりで心がけたことは、何でしたか?
「僕らは、最初に歌詞を書くんだ。だから、音楽が歌詞のムードと合うようにすることを意識したよ。時には、悲しげな歌詞を、わざと高揚感のあるサウンドと合わせたりもしたけどね。曲づくりのプロセス自体は、歌詞をもとに、僕やロミーがベース、ボーカルで曲の骨組みとなる部分を組み立てて、そこからジェイミーが加わり、ちゃんとした曲に仕上げていった感じかな。ジェイミーは曲の構造を良く理解している、メンバーの中で一番テクニカルなヤツなんだ」
――バンドにしては面白い作曲方法ですね。では、歌詞のインスピレーションはどこから得ましたか?
「16歳の頃に書いた曲もあれば、去年書いたものもあるから、曲によって違うね。でも、一つ共通しているのは、どれもラブ・ソングだということさ。最近は、自分の経験をもとに歌詞を書くことが多くなった。ロミーの方がどういう気持ちで歌詞を書いたのかは分からないけど、僕がこのアルバムで書いた歌詞のおおまかなテーマは、“時間”だったよ」
――良い意味で言っているのですが、ザ・エックス・エックス特有の、気だるくメランコリックなサウンドというのは、自然とでき上がったものなんですか? それとも、試行錯誤を経てたどり着いたものなんですか?
「僕らがバンドを結成した頃は、もちろん、このアルバムのようなサウンドなんて想像してなかったよ。でも、意図的にこうなったわけでもない。僕らが好きな音楽の多くは、どちらかというとメランコリックなものが多いから、きっとその影響で、自然と今のようなテイストになったんじゃないかな」
――では、最後の質問です。最近、メンバーのバリアが、体調不良を理由にバンドから抜けてしまいましたが、当面はどのように活動を続けていく予定ですか?
「三人編成になったから、セットを組み立て直さないといけないんだ。最近やっとツアーが一段落して、三人でリハーサルすることができたから、とても良かった。パートナーが一人いなくなるという壁にぶつかって、僕らはもっと演奏に集中するようになったね。今後は、アルバムの曲をただ演奏するんじゃなくて、ライブならではのパフォーマンスを展開していくつもりさ。大きなチャレンジでもあるけど、音がどう進化していくのか楽しみだね」


