各シーンを代表する アンセムがつまった三部作
――『X Years Of Hellhouse Mixed By Yoji』を構成する、3枚のCDそれぞれの内容について聞かせてください。まず、CD1の『Uplifting / Hard Trance Anthems』には、HELLHOUSEの初期から'05年までの作品が収録されていますね。
「そうですね。'05年以降は、メロディアスな楽曲をあまりリリースしなくなりましたからね。2曲目の「Seduction」は、HELLHOUSEのリリース第2弾で、僕が初めて世に出したトランス・タイプの曲。これが意外にも当たって(笑)、当時のイビサ・アンセムになりましたね」
――そのほかに、CD1の中で印象深い曲はどれですか?
「個人的に一番好きなのは9曲目の「Never End」で、今でもプレイしています。僕はメロディアスな要素やテクノのグルーヴなど、いろんなテイストを混在させるのが好きで、それを一番うまく実現できたのがこの曲なんですよ。リスナーからすると、恐ろしくヒットした「Look @ The Heaven」、「Hard Style Disco」あたりの方が印象深いかもしれませんね」
――CD2の『NRG Classics & Hard Dance Legends』では、どの曲が思い出深いですか?
「やはり、HELLHOUSEの1番で、フーバー・サウンドのブームをつくったとっぱしの、2曲目の「Go Mad」ですね。それ以前にもフーバーが入った曲はあったけど、サンプリング音を使ったものばかりだった。でも僕は、オリジナルのフーバー・サウンドをシンセ一台でつくって、そこにメロディーを持たせたんですよ。それは当時、非常に斬新だったと思います」
――CD2は、3枚の中で最もハードかつエネルギッシュですね。CD1とCD2を聴き比べて、同時期に全くテイストの違う楽曲がリリースされていたことに驚きました。
「当時は、トランス・ファンがNRGを聴いて、NRGのファンがトランスを聴いていたのが面白かったですね。その交流によって、ハード・ダンスというジャンルができ上がっていったんですよ。ハードなエッジがあってアップリフティングなところは、両方に共通していましたからね」
――なるほど。CD3の『Techdance Revolution』は、YOJIさんの現在のスタイルであるテック・ダンスをテーマにしたミックスですね。収録曲の中で、テック・ダンス・スタイルに向かうターニング・ポイントとなったのはどの曲ですか?
「4曲目の「Acid Spunk」でしょうね。これは
――CD3に収録されているアーティストで、注目の人は誰ですか?
「12曲目「Concentrate」をつくったNIGHT LIBERATORは、いろんなレーベルから作品やリミックスを出している、関西の若いクリエイターです。彼はテック・ダンスのプリンスですね。あと、テトリスのテーマ曲をモチーフにした、15曲目の「Techtris」をつくったファビオ・スタインは、ブラジルのアーティスト。彼が自分のDJでかけていたこの曲が面白かったんで、公式にリリースすることにしたんです」
――CD3を聴いて、テック・ダンスには様々な要素を取り込むことができる自由さがあると感じました。
「各アーティストが、テック・ダンスというキーワードの中で、それぞれ個性的な方法論を持っているんですよ。それが非常に面白いですね」
――この3枚で、本当にいろんなテイストが味わえますね。
「本作には、HELLHOUSEの過去、現在、未来がつまっているんです。聴き返して、スゴいと思いましたね。どれもかなりヒットした曲ばかりですから」
――最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。
「本作は、聴く年齢層が非常に幅広くなるんじゃないかな。'90年代後半のクラバーと、今のクラバーが同じCDを買うのは、かなり面白と思います。最近このあたりの音を聴き始めた人には、本作でシーンのコアな潮流に興味を持ってもらえたらいいですね。メジャーなヒット曲も収録しているので、純粋に懐かしんでもらうのもアリだし。一家に1セットですね(笑)」
Present
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