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JUNIOR SEINIOR インタビュー/LOUD129号

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ジュニア・シニア
ヘイヘイ・マイマイ・ヨーヨー (JPN)
CUTTING EGE /CTCM-65087

凸凹コンビのセカンド・アルバム。お次はなんとモータウン!?


小柄な(とはいえ180cm!)ヤスパー・“ジュニア”・モーテンセンと、大柄な(なんと2m!?)のヤッパ・“シニア”・ローアセンからなる、ジュニア・シニア。メガ・ヒット・シングル「Move Your Feet」、デビュー・アルバム、『ビートを止めないで』で世界的にブレイクした、デンマーク出身の元気な二人組だ。ここ日本でも、昨年のサマーソニックでは入場制限になるほどの人気だったから、知ってる人も多いハズ。サウンド的には、ディスコ、ファンク、ヒップホップ、ロックなどなど... ありとあらゆる音楽から良いとこどりした、ノリ重視のパーティー・チューンが持ち味。ポジティヴさあふれる、キャッチー&ポップなハッピー・ヴァイブには、誰もがウキウキしちゃうことウケ合い!  そんな彼らが、一年半ぶりにセカンド・アルバム、『ヘイヘイ・マイマイ・ヨーヨー』をリリースする。このなんとも“ジュニシニ”らしい楽し気なタイトル! ウキウキしながら新作を聴いてみると... ん?! 確かにこの底抜けな明るさは、ジュニシニだ。でも待てよ、このボーカルは誰? それに、この新しい世界観は一体...!? これは直接本人に聞くしかない!  ということで、LOUDはツアーを控えたジュニシニをキャッチ! メロディーメイカーで自称“音楽オタク”のジュニアを直撃してみました。

―約一年半ぶりのリリースとなりますが、何か心境の変化はありますか?
「前作は低予算で制作して小規模なレーベルから発売したアルバムだったし、母国のデンマークのみでリリースする予定だったから、全世界であれ程ヒットするとは夢にも思っていなかったんだ! この1年半、新作に対する周囲の期待度が高いことはひしひしと感じていたよ。でも、僕らはプレッシャーを感じたりすることなく、自分達が心の底から“楽しい!”と思えることを作品に託したんだ。前作より制作時間をかけられたし、やりたいことに焦点を当てたアルバムに仕上がったよ」
―今作には、『ヘイヘイ・マイマイ・ヨーヨー』という面白いタイトルがつけられていますね。このアルバム・タイトルに込めた特別な意味はありますか? また、それはアルバムのコンセプトにも関係ありますか?
「ジュニア・シニアらしい言葉のあやを使用したアルバム・タイトルにしたかったんだ。あえて同じ言葉を繰り返しているんだけど、ニール・ヤングの曲ともかけているよ。「yo yo」は玩具のヨーヨーと、ヒップホップ的な口調をかけた言葉遊びだしね。大げさなスローガンやメッセージを掲げずに、今回のアルバムのコンセプトを表現したかったんだ」
―以前の本誌インタビューで、“ベッドルームで書いた「Move Your Feet」がヒットして驚いた”と言っていましたが、今作の制作はどのように行ったのですか?
「曲づくりは、前作と似た環境で行われたんだよ。実は、今回も大半の曲は自宅のベッドルームで書いたんだ。ベッドはコペンハーゲンからロンドンのフラットへ移動したけど(笑)。まぁ、違うことと言えば、現在住んでいるロンドンのフラットが、近所の騒音とは無縁の静かな所だということぐらいかな(笑)。ツアー中もラップトップとMIDIキーボードを持ち歩いて、曲を書いていたよ。「Take Your Time」は、昨夏のサマーソニックで日本へ行った時につくった曲なんだ。ホテルのバスルームでハミングしている時にアイデアが浮かんだんだよ。外国に旅している時は、朝起きて窓から見える景色も自宅とは全く違うし、いいインスピレーションを得ることが多いんだ。特に日本とアメリカはエキサイティングだったよ!」
―ということは、歌詞、メロディ共にあなたが一人で書いているんですか? ジュニア・シニアのソングライターは、あなたが担当しているということなんですか?
「うん。そうなんだよ」
―今作の制作期間は、どれぐらいだったのでしょうか?
「2004年の1月から、たしか9月くらいまで曲づくりをしていたよ。ツアーにも出ていたから、実質的には曲づくりに8ヶ月、レコーディングには昨年の11月から今年の2月中旬までの4ヶ月ほどを要したね。曲づくりの期間中、僕は生活必需品を買いに行く以外は、ほとんど自宅にこもっていたんだ。全く遊びにも出かけず、ずっと音楽制作に集中していたよ。1ヶ月半ほどはヒゲも伸ばしっぱなしで、あれはヒドかったね(笑)。3、4ヶ月もの間、誰にも会わなかったんだ。ライヴにも、パブにも、映画館にも、全く足を運ばなかったよ。美術館に行ったくらいかな」
―では、制作中はヤッパとも会わなかったんですか?
「彼はロサンゼルスに滞在していたんだ。この2年間ほぼ毎日一緒にいたから、レコーディングでスタジオ入りするまでの期間は離れていて良かったと思う。電話で話したり、Eメールで音楽ファイルを交換し合っていたから、アルバム制作面でも特に問題は無かったよ」
―制作中に、何か思い出深い出来事はありますか?
「制作中の出来事は沢山あるけど、僕って忘れっぽいから(苦笑)。特に思い出深いのは、レコーディングで渡米し、ヴェルヴェレッツ、The B-52'sのケイトとシンディ、そしてル・ティグレにゲスト参加して貰ったこと。もう、夢のようで大興奮だったよ!」
―豪華なゲスト勢ですね。どういう経緯で参加が決定したんですか? 誰がどの曲に参加していますか?
「ヤッパと話して決めたんだ。ル・ティグレは昨年度のコーチェラ・フェスティヴァルで出会ったんだ。ジュニア・シニアのファンだったみたいで、声をかけられたのがきっかけ。“何か一緒にできるといいね”なんて話していたら、その数ヶ月後に僕らが「Nanny Nanny Boo Boo」をリミックスすることになったんだ。リミックスの出来には、僕らもル・ティグレの3人も満足しているよ。で、ジュニア・シニアの新作レコーディングに入る前に“参加しない?”と話を持ちかけたら“もちろん!”って喜んで引き受けてくれたんだ。3人揃って「Hello」と「We Are The Handclaps」の2曲に参加してくれたほか、ジョーは「Itch When You Scratch」、J.D.は「Can I Get Get Get」、キャスリーンは「Dance Chance Romance」と、それぞれのメンバーが1曲づつソロで歌ってくれたよ」 ―では、The B-52'sは? 「The B-52'sは、僕もヤッパも昔から大ファンだったんだ。それで、僕らのアメリカのマネージャーが彼らにCDを送ったところ、メンバーがとても気に入ってくれてね。僕もヤッパもそれを知った時は、嬉しすぎて踊り出しちゃったよ(笑)。その後、The B-52'sのフレッドが、ニューヨークのKnitting Factoryでのライヴを観に来てくれて、昨年の4月には一緒にオーストラリア・ツアーや、サウス・バイ・サウス・ウェスト・フェスティバルに参加したんだよ。今回のアルバムでは女性シンガーの参加を希望していたから、ケイトとシンディが「Take My Time」で歌っているんだ」
―ヴェルヴェレッツは?
「ヴェルヴェレッツは、ヒット曲「Needle In The Haystack」で知られる、'60年代のモータウン系ガールズ・グループ。シュープリームスや、マーサ&ザ・ヴァンデラスなどのガールズ・グループと違う点は、彼女達はずっとオリジナル・メンバーの3人で続けてきたこと。あのソウルフルなハーモニーが素晴らしいから、参加を依頼したんだ」
―だから、今回はモータウン的なソウルっぽさやファンキーさがより出ているんですね。サウンド面で何か意識したことはありますか?
「ファンキーかつ、グルーヴィーなサウンドを目指したんだ。ベースとドラムのリズム・セクションにはかなり気を使ったね。それから、美しいメロディ・ラインにもこだわった。モータウンものやザ・ビーチ・ボーイズ、ポール・マッカートニー、ニール・ヤングのようなソウルフルなメロディ、そしてジェイムス・ブラウンやスライ&ザ・ファミリー・ストーンのようなファンキーさ、そしてトーキング・ヘッズ、The B-52's、トム・トム・クラブのようなニュー・ウェーヴっぽさも出したかった。オールド・スクールなものと新しいサウンドを融合させた、テイストの良いポップ・ミュージックをつくりたかったんだ」
―メロディーには'70年代~'80年代のエレクトロやディスコからの影響もあると思うのですが、いかがですか?
「シックから多大なる影響を受けたね。ナイル・ロジャースとバーナード・エドワーズは素晴らしいミュージシャンであり、音楽プロデューサーだった。例えばナイル・ロジャースが手掛けたマドンナ初期の作品は、ファンキーなギターやタイトなドラミング、面白いコード進行でカッコいいポップ・ナンバーに仕上がっていたよね。シスター・スレッジもポップなソウルで画期的だった。ナイル・ロジャースもバーナード・エドワーズも芸術とポップス界の橋渡し的役割を果たしたと思う。他には、クラフトワーク、ソフト・セル、ヒューマン・リーグも大好きだね。気づいたかもしれないけど、新作では結構シンセを使用してるんだ」
―随所で聴くことができるラップについてなんですが、あなた方のMCスタイルは昨今のラッパー達のスタイルというより、'90年代初期のデ・ラ・ソウルやア・トライブ・コールド・クエストとも共通するパーティー・ラップという印象です。 特に「Can I Get Get Get」のイントロは、ア・トライブ・コールド・クエストの「Can I Kick It?」を彷佛します。誰か影響を受けたラッパーはいますか?
「アハハハ(笑)。全然気づかなかったけど、そうかもしれないね! あの時期のニュー・スクール系ではトライブもデ・ラ・ソウルも大好きだから。影響を受けたのは、ランDMC、カーティス・ブロウ、グランド・マスターフラッシュ、ビースティー・ボーイズ... といった初期のラッパー達だね」
―収録曲の中で、最も気に入っている曲は何ですか? また、それは何故ですか?
「難しい質問だなぁ(苦笑)。「Take My Time」は良質なポップ・ナンバーで、ファンキーなグルーヴ感といいハーモニーを表現できた点が気に入ってる。「Ur A Girl」は、元気一杯的なイメージではなく、僕が想い描いていたメロディアスなナンバーに仕上げることが出来て嬉しい。「Can I Get Get Get」はラップとリズムとのステキなマリアージュ、メランコリックなコーラスとポジティヴな歌詞、ヴェルヴェレッツのヴォーカル参加と... 全てが好きなんだ。このアルバムで、ジュニア・シニアの新境地を開くことができたと興奮しているよ」
―前回はカワイイPVも話題になりましたが、今回はどんなビデオになるんですか?
「まだ何も考えてないんだ(笑)。でも、多分近いうちに「Take My Time」のPVを撮影することになると思うよ」
―前作『ビートを止めないで』の世界的大ヒットで、何か生活は変わりましたか?
「残念なのは、家族やコペンハーゲンに住む友人達とあまり会えないこと。特にロンドンに引っ越したからね... 良い点は、世界中でライヴができ、ファンをはじめ多くの人達と知り合えたこと。音楽活動を通して新たな可能性が広がるって素晴らしいよね!」
―なぜデンマークからロンドンに引っ越したんですか?
「子供の頃から“デンマーク以外の国を見てみたい”という気持ちが強かったから、まずは地元の小さな街からコペンハーゲンに移り、その後ロンドンへ引っ越したんだ。今は夢が叶って嬉しいよ」
―ロンドンでの生活は、デンマークと比べてどうですか?
「音楽活動の面でもコペンハーゲンよりロンドンに住んでいる方が動きやすいからいいね。でも、先日のテロはひどかったね... 平和な世界になることを祈っているよ」
―音楽以外で何か興味のあることはありますか?
「家具を見るのが好きなんだ。現在住んでるロンドンのフラットは狭いから、置く場所がないんだけど(苦笑)。広い部屋に住むことになったら美しい家具を揃えたいね! それから、最近イギリスのサスペンス系や刑事もののテレビ番組に目覚めてね(笑)。今は映画より家でテレビを見ている方が楽しいんだ。『MIDSUMMER MURDERS』っていう番組知ってる? スコットランドの番組も好きだし、この前は『コロンボ刑事』のDVDも買っちゃったよ!」
―前作のリリース後、世界中でツアーを行ったと思うのですが、印象に残っているのはどこでのライヴですか?
「アメリカとイギリス、あとは日本だね。ヤッパも同じ意見だと思う。アメリカではニューヨークのKnitting Factoryでのライヴ、イギリスはテレビ番組『TOP OF THE POPS』への出演が印象に残ってる。日本のライヴは、サマーソニックが一番楽しかった! みんな僕らの曲を知っていて、もう感激したよ。ファンがあんなにいるとは思ってもいなかったから、ホントに嬉しかった」
―サマーソニックの後、CDがバカ売れしたって聞いてますよ! 日本ツアーの感想はどうでしたか?
「楽しかったよ! 前回のサマーソニックは3度目の日本だったけど、日本の観客ってクレイジーだよね! 僕らの友人でもあるデンマーク出身のバンド、ミューのライヴを観た時は、“えーっ! 日本の人達ってこんなに礼儀正しく静かに聴くの!? ジュニア・シニアのライヴもこんな感じだったらどうしよう?”なんて思ったけど... フタを空けたら大騒ぎだった(笑)」
―来日時に、どんな所に遊びに行きましたか? 面白いエピソードがあったら教えてください。
「ショッピングを楽しんだよ。あと、和食が美味しかった! 日本人って毎日スシを食べてると思っていたんだけど... 違うんだね(笑)」
―今作リリースでのツアー予定はありますか?
「9月の一週目頃からデンマークを皮切りに、3週間ヨーロッパ・ツアーに出る予定。その後は全米ツアーに入ると思う。最終決定はまだかもしれないけど、12月上旬に日本で5公演ほど予定している。今から楽しみだよ!」
―今後の展望、予定をお聞かせください。
「ステレオタイプなポップ・ミュージックやダンス・ミュージックとは違う、ユニークな音楽を新作で表現できたと自負しているから、世界中の人達が『ヘイヘイ・マイマイ・ヨーヨー』を楽しんでくれることを願っているよ」
―最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします!
「新作をぜひ聴いてね! 12月の来日公演で、ファンのみんなと再会することを楽しみにしているよ!」