KAISER CHIEFS

iLOUD > ROCK - ロック > KAISER CHIEFS > INTERVIEW - インタビュー > KAISER CHIEFS インタビュー/LOUD147号

KAISER CHIEFS インタビュー/LOUD147号

 はてなブックマークに登録

ポップ・センスに磨きをかけた、ブリット・ロックの雄

“ナナナナナ〜”は終わりにして、新しい方向に行こうと思った。

KAISER CHIEFS
アングリー・モブ 〜 怒れる群集(JPN) UNIVERSAL / UICU-1131

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 デビュー作『エンプロイメント』を、UKだけでなんと200万枚も売り上げた、リーズ出身の新世代ブリティッシュ・ロック・バンド、カイザー・チーフス。彼らが約1年半振りに、カイザー節炸裂の新作を完成させた。ロック史を振り返ると、一枚目で大ブレイクしたバンドは“二枚目のジンクス”に苛まれ、急降下していくことも少なくないのだけれど…。
「そのジンクスが当てはまるのは、良いソング・ライターがいないバンドだけなんじゃないの(笑)? 僕らの場合、曲を書き始めてすぐに“コレはいいな!”って感じたよ」
 ヴォーカルもこなすイケメン・ドラマー、ニック・ホジソン(写真中)の語り口からわかるとおり、彼らの持ち味であるフックの効いたメロディーは、よりポテンシャルがアップしている。前作で好評だったポスト・パンク調のアップ・テンポな楽曲は影をひそめ、ミドル・テンポの楽曲が前面に押し出されているが、そこにはどのような心境の変化があったのだろう?
「好きなように曲を書いた結果、一作目はできたんだ。速い曲はライブでプレイすると、オーディエンスの盛り上がりも加速するからよいものだよ。だけど一方で僕らには、もっと実験的なことをしてみたいっていう考えが芽生えてきたんだ」
彼が担当するドラムで、それはどんな変化になっているのだろう?
「あえて言うなら、クイーンのロジャー・テイラーみたいなドラムになったね。制作当時、クイーンをよく聴いていたんだ」
 なるほど。かの有名なロック・オペラが、ミドル・テンポの力強さにつながっているわけだ。今作では、歌詞面でも勢い重視の部分が減り、メッセージ性が強まっている。
「“ナナナナナ〜”は終わりにして、新しい方向に行こうと思ったのさ(笑)。本作の歌詞を書き始めて、言葉の強さを意識するようになったから。そこから自然と、ロック・バンドとしての、世界情勢に対するメッセージみたいなものが出てきたね」
 3月には一夜限りの来日公演が決定しているカイザー・チーフス。最後に、新作の聴きどころを尋ねたところ、こんな自信あふれるコメントが返ってきた。
「薦めたいのはアルバムそのものだね。12曲のハイライトが入ってると思ってくれ。本当に良いアルバムなんだ。新作は、カイザー・チーフスの今をそのまま映し出しているアルバムなのさ」

interview & text TAKAHIRO KAWAMURA
translation IZUMI KURIHARA