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2007年06月22日

SPECIAL

アンダーワールドのニュー・アルバム『OBLIVION with Bells』全曲レビュー

 アンダーワールドの5年ぶり5枚目のアルバム『OBLIVION with Bells』が、その全貌をあらわにしました。展開されているのは、磨き上げられたまさにアンダーワールドの音。全体を通して聴いて感じたのは、この作品がディープかつ美しい、アンダーワールドの世界観を反映しているということでした。ダンストラックからアンビエントまで、フィジカルな面だけでなく、スピリチュアルな領域にも訴えかける、完成度の高い作品だと思います。影響源には、ニック・ドレイク、Def Mix、リカルド・ヴィラロボス、カン、ジェームス・ホールデン、イーノといった名前が挙がっている模様。ジャーマン・サウンド、映画音楽、アンビエントがバックグラウンドにはあるようです。
 9月5日には、この中から「Crocodile」がシングル・カットされるとのこと。アルバムはTrafficから、10月3日の発売予定です。11月には、2年ぶりの来日公演も予定アリ。

1,Crocodile
デジタルシンセのアルペジオでスタートするこの曲は、イビサ調トライバル・ハウス・ビートが印象的なダンス・トラック。漂うような、深いリバーブのかかったカールのボーカルもトランシー。朝方のフロアで活躍しそう。

2.Beautiful Burnout
1とノン・ストップでつながっているこの曲は、ダークでメランコリックなハードエレクトロ・トラック。つぶやくようなカールのボイス、感想で強調されるラテン・パーカッションも効いています。

3.Holding The Moth
シカゴ・ハウス的なミニマル・ビートに、カールのボイスが乗り、そこに徐々にパッドとピアノが加わってくるというシンプルさが魅力のクラブ・トラック。

4.To Heal
シンフォニックなシンセ・ストリングスのアレンジによるインタールード的な曲。

5.Ring Road
中東っぽいヒップホップ・ビートでカールがザ・ストリーツ調のラップを披露する異色作。

6.Glam Bucket
オルゴールのようなシンセ・アルペジオが「Rez」を連想させる、トリッピーなエレクトリック・トラック。16分ベースのグルーブ感はエイティーズ的。

7.Boy,Boy,Boy
「JAL To Tokyo」の延長線上にあるエレクトロ・ビートに、ブルージーなカールの歌が響く、新たな切り口のロック。ブレイクには「Boen Slippy」のような雰囲気もあり、フロア栄えしそう。U2のドラマー、ラリー・マレン・ジュニア参加。

8.Cuddle Bunny vs Celtic Villages
シンセのテクスチャーを聴かせるインタールード的な曲。

9.Faxed Invitation
モールス信号のようなブリーピーなリフが印象的なテクノ・トラック。ダウンロードで発表していた作品と似たトーンを持っています。

10.Good Morning Cockerel
ピアノにフォーキーな歌が乗る、味わい深い曲。

11.Best Mamgu Ever
くぐもったエレピの音色でスタートするダウンテンポ・トラック。アコギと、浮遊感のあるボーカルがカフェ・デル・マールを連想させます。

12.Loads of Birds
日本盤のみのボーナス・トラック。