ESKIMO インタビュー/ LOUD114号
次世代の代表格は18歳のサイケ・エリート!
この音楽と出会った時、“これはダンス・ミュージックのロックに違いない!” と思ったよ。
レックド・マシーンやウィジー・ノイズ、ヴォイドといった、次世代のサイケ・シーンを担うであろう才能溢れるアーティスト達が続々出てきている中で、弱冠18歳とおそらく一番若くかつ注目されているのが、DJジュニアのソロ・プロジェクト、エスキモだ。UKの名門レーベルPHANTASM RECORDS、PSYCHIC DELIの代表、ジョン・ファンタズムを父親に持つ彼は、言わばサイケ・エリート、デビューアルバム『Can You Pick Me Up?』も17歳で既にリリースしている。
「父さんの影響は大きいよ! 子供の頃から僕の家には音楽が、それもトランスを始めとしたエレクトロニック・ミュージックが溢れていたんだ。トランスが好きな人なら当然のように知っているアーティスト達がいつも家に遊びに来ていた。今でも僕の事を可愛がってくれるディック・トレヴァー(元GREEN NUTS OF REVOLUTION、現DICK STAR、GREEN OMS)やサイカオスのジョティーには、音楽も遊びも考え方も含めて、様々な事を教わった。だから物心ついた頃から遊ぶおもちゃと言えばDJセットだったし、当然自分でオリジナル・トラックをつくりたいと考えるようにもなったんだ。これは全てのDJやミュージシャンが考えることだと思うんだけど、たまたま僕の場合はそれが早かっただけだと思うよ」
恵まれた環境の中、少年期に受けたサイケデリック・トランスの衝撃を彼はこのように語っている。
「この音楽と出会った時、“これはダンス・ミュージックのロックに違いない!” と思ったよ。全てが開放的で、そこには境界線がなかった。全ての音楽的要素を飲み込んでいながらも、既存のカテゴリーには当てはまらないものだったんだ。だからロックなんだよ」
彼がつくり出す音楽は、これまでのサイケデリック・トランスとは違って、カラフルでバラエティーに富んでいる。最新アルバム『Take A Look Out There』でもそのオリジナリティーは健在で、例えば「Party Pooper」ではブレイクの途中に“警察が来たからパーティーは中止です”といったブラック・ユーモア的なアナウンスが入ったりする。
「アルバム・タイトルは僕が尊敬するバンド、ピンク・フロイドに由来している。ミュージック・シーン、クラブ・カルチャー、社会に対しての疑問なんだよ。だからこのアルバムでは今の自分を純粋に表現したかった。計算や真似をしたものではなく、自分が見せたい物、聴かせたいものをね。こういうエフェクト、こういうサンプリングを入れたらみんな驚くだろうな、なんて楽しみながらつくったよ。著作権など色々な問題で収録できなかったトラックもあったんだけど、このアルバムが僕にとって今のベストであることには変わりない。きっと全てを気に入ってもらえると思っているよ」
彼はライブにも力を入れていて、本号発売直後の5/29には再来日も予定されている。
「今回は尊敬するタラマスカとの共演ということもあって、すごいものになると思うよ。僕は言葉では表現できない何か強いものがきっとこの音楽にはあるのだと思っている。もしかしたら全ての答えがあるのかもしれない。みんなもそれを探しにパーティーに来てごらん、サイケデリック・トランスの魅力に気がつくことができるかもしれないよ。そして、一番新しい僕を確認しに来てほしい」


