この記事では、自宅でできるボイトレと初心者向けのやり方をご紹介します。トレーニングのやり方や、持続するための方法をまとめました!
歌うことが好きだけど、すぐ喉が痛くなってしまう。心に残る歌い方を教えてほしい!このように思った方はボイトレで喉の筋肉を鍛えるトレーニングを行うことをおすすめします!
でも忙しくてレッスンに行くのが難しいし、何からやったら良いかわかりません。
大丈夫です!教室に通って教えてもらうイメージが強いボイトレですが、実は自宅でも十分トレーニングを行うことができます!初心者でもわかりやすいよう解説していきます。
ボイトレとは何かを理解しよう
ボイトレとは「ボイストレーニング」の略であり、一般的には歌唱時の声のトレーニングという事を指す言葉です。
日常生活での発声方法やプレゼンテーションの話し方、キレイな発音を習得するためにボイトレを行うこともあります!
ボイトレの目的とは
ボイトレの目的とは何なのでしょうか?わかりやすくまとめてみましょう。
- 聞きやすい声を追求する
歌う時やプレゼンなど、聞き取りにくい声だと相手が疲れてしまい、聞いてもらえなくなります。
例えば、歌手やアナウンサーなど職業上声が重要な役割を果たす人々にとって、聞きやすい声は欠かせません。活舌が悪かったり、地声に自信がない方もボイトレを行うことによって聞き取りやすい声になります。 - 声のパフォーマンスを向上させる
きれいな声が出るだけでは機械的になってしまいます。声量を上げたり、声質を変える、発声方法を見直すなど抑揚をつけることで、より心に響く声になります。
毎日抑揚をつけて練習しても上手くなりません!間違った発声方法は声帯に大きな負担をかけてしまいます。そのため、正しい知識をつけてボイトレを行うことが大切です。
ボイトレに必要な基礎知識
次に、ボイトレを行う際に必要な基礎知識をみていきましょう。
発声の仕組みを理解する
ボイトレを行うにあたって発声にかかわる体の仕組みを知ることが大切です。肺や声帯、唇などの役割を理解することが重要です。
肺から送られる呼気が気管支を通して声帯に届きます。この時、声帯を中途半端に閉じると「ビー」という咽頭原音(いんとうげんおん)が発生します。その咽頭原音が声道を通り、舌やあご唇を動かして発声しています。
歌唱力を鍛えるなら、声帯だけでなく声道の形を考えたトレーニングも必要です。このトレーニングを行うことにより、高い声がきれいに出せるようになります!
咽頭原音(いんとうげんおん)とは…
喉仏の中に2枚の声帯という弦楽器の弦に相当する部分があり、吸気(息を吸う)時には声帯が開き、声を出すときには声帯が閉じ、呼気(吐く息)の力で声帯を振動させることで喉頭原音(声のもと)が作られます。
引用元:東京ボイスクリニック品川耳鼻咽喉科
喉頭原音は声帯から唇までの声道(声の通り道)の共鳴により修飾され、声が産生されます。
自宅でボイトレを行うメリット
自宅でボイトレを行うメリットをまとめてみましょう。
- 好きな時間に練習できる
教室に通うと、先生のスケジュールもあるのでどうしても決まった日にちや時間に行くことになりますが、自宅なら自分のスケジュールに合わせてボイトレを行うので、忙しい方にとって大きなメリットになります!
歌うことはもちろん、作詞、作曲も行っているシンガーソングライターの方も、忙しい合間に時間を作って自宅でボイトレを行っております。
- お金をかけずにトレーニングできる
教室に通うと本格的なレッスンを受けることができますが、その分お金がかかります。自宅ですとスマホのアプリを使ったり、わからないことがあればネットで調べたりと、お金をかけずにトレーニングできます。
やる気と行動力があれば初心者でも自宅でボイトレができます!目標を紙に書いておくなどして自分なりの持続性を見つけるのもおすすめです♪
- リラックスしてトレーニングできる
慣れない教室で先生とマンツーマンでレッスンを行うとなると、人によってはどうしても緊張してしまう方もいます。自宅なら一番リラックスできる場所でのびのびとトレーニングできます!
SNS等で現役のボイストレーナーがレッスン動画を公開しています。見ながら一緒にトレーニングするのもいいですね♪
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ボイトレの基本エクササイズ
ボイトレの目的を学んだあとは、基本のエクササイズを3つを実践してみましょう。それぞれ1つずつ詳しく解説していきます。
ブレスコントロールのエクササイズ
ブレスコントロールとは、決められた音階に合わせて息を吐き続ける筋肉をコントロールすることです。いろんな種類のエクササイズがありますが、一番基本的なものは深呼吸を使ったエクササイズです。
息をたくさん吸って吐きだすときに一気に吐きだすのではなく、助骨周りの筋肉をバルーンのように膨らませるイメージでゆっくりと息を吐きだします。これを繰り返すことにより、高音が出やすくなったり息切れすることなく歌うことができるようになります。
緊張した状態で行うとうまくできないので、エクササイズ前にストレッチやマッサージをしてリラックスした状態で行うとより効果が出やすくなります。
音程訓練のエクササイズ
音程とは、音の高さと深さを表します。歌うときは決められた音程を正確に出すことが重要です。もっともポピュラーな音程訓練として、一定の音階を歌う練習が挙げられます。
ピアノの音程に合わせて歌うことで、耳が音程を聞きなれてくるようになり音程を外しにくくなります。地道なエクササイズですが歌う時の基本なので、毎日続けてエクササイズしましょう。
実際にエクササイズしているところを動画やボイスレコーダーで録音するのも大切です。自分がどれだけ音程が取れているか客観的に捉えられます。
発声訓練のエクササイズ
発声訓練はいくつか方法がありますが、初心者の方は通りやすい声を取得するため声帯のエクササイズを行いましょう。
口の中に指を入れて唇とあごを動かさずに「は行」を短くはっきり言うと喉が動いてる感覚が伝わります。このエクササイズ行うことにより声帯が鍛えられ、歌える音域が広がります。
喉が痛くなったり、声帯の動きが鈍くなったら中止しましょう。無理は禁物です!
こういった基本エクササイズは繰り返しが大切です!YouTube動画の他、必要なところを何度も見返せる動画教材の活用などもおすすめです◎
ウォーミングアップとクーリングダウン
ボイトレもスポーツと同じでウォーミングアップとクーリングダウンが必要です。
スポーツでも準備体操しないとケガしてしまいますよね。
初心者でも簡単にできるウォーミングアップとクーリングダウンをご紹介します♪
ボイトレ前のウォーミングアップ方法
ボイトレは喉だけでなく、体全体を使ったトレーニングです。体がこわばっていてはうまく声が出せません。まずはストレッチをして体全体を温め、リラックスしましょう。
次に、声がスムーズに出るように舌や喉、唇のストレッチをしましょう!
舌を思い切り上下に出し左右に動かす【舌エクササイズ】、喉の筋肉をほぐして声を通りやすくする【喉開けエクササイズ】、口から息を吐き、唇をブルブル震わせる【リップロール】と、声帯周りの筋肉をほぐしていきます。
好きな歌を口ずさむ程度に歌ってからボイトレを始めるのもおすすめです!
ボイトレ後のクーリングダウン方法
ボイトレ後のクーリングダウンも重要です。声帯にかかる負担を軽減し、パフォーマンスに備えることができます。
- ゆっくり深呼吸をする
大きく息を吸って吐くことにより体全体の筋肉がほぐれ、心身ともにリラックスできます。 - 水分補給をする
ボイトレは体力を消耗します。しっかりと水分補給して発声器官を休めましょう!
アロマやお香を焚いて深呼吸するやり方もあります♪自宅でボイトレを行う方ならではのリラックス方法ですね^^
ウォーミングアップとクーリングダウンの重要性
ウォーミングアップとクーリングダウンの重要性をまとめると、以下のようになります。
- ウォーミングアップ
歌う前に体全体の準備が整い、パフォーマンスが最大限に引き出される。 - クーリングダウン
体をリラックスさせ、声帯の負担を軽減し次のパフォーマンスにつなげることができる。
適切に実行することでパフォーマンスが向上します。また喉の負担を減らすことで、声枯れ防止や健康維持にもつながります!
ボイトレに欠かせない飲食・生活習慣
ボイトレを行う際に、健康維持に欠かせない飲食や生活習慣にも注意を払いましょう。ボイトレに最適な飲食と生活習慣についてご紹介します♪
ボイトレに効果的な飲食内容
毎日ボイトレを行うには喉のケアが大切です。十分に水分が取れていないと喉が乾燥し声帯に負担がかかってしまいます。特にトレーニング前はしっかり水分を取りましょう。
おすすめの飲み物はアーティスト界では有名なスロートコートというハーブティーです!私も愛飲していますが、喉がコーティングされたような引っ掛かりがない感覚になり、声が出やすいです。少し癖があるのではちみつと混ぜて飲んでいます。
また、暴飲暴食を避け、栄養バランスが整った食事を摂取することも大切です。毎日続けるのが難しい方は、サプリメントで補うこともおすすめします!
ボイトレに影響する生活習慣
ボイトレの効果を高めるためには、生活習慣にも注意が必要です。まず、適度な運動を取り入れましょう。体全体の血流を良くし、深呼吸も取り入れることでリラクゼーション効果も得られます。
睡眠も非常に大切な要素です。睡眠不足は喉が十分に休まらず、パフォーマンスの低下につながりかねません。
十分な休息をとるのも、トレーニングのひとつですね♪
また、ストレスは喉にとって大敵です。ストレスは体に緊張をもたらし、喉が硬くなり声質が低下します。そのため、リラックスできる時間を確保することが大切です。
喉への影響を最小限に抑える方法
ボイトレ中に喉への影響を最小限に抑えるためには、まず発声法の見直しが必要です。適切な発声法を身につけることで、ボイトレによる声帯への負担を軽減することができます。
息の強弱を付けずに一定の力で出すことにより、声帯への負担が軽減されて喉が痛くなりにくくなります。
息の使い方で声量や声の出し方が変わります!無理のない範囲でトレーニングしましょう!
ボイトレを続けるためにも喉のケアは大切。ケア方法についてもっと詳しく知りたい方は、喉のケアについてを参照ください。
ボイトレの頻度と継続方法
効果的なボイトレの頻度や、その継続方法、モチベーション維持のための方法について解説していきます。
効果的なボイトレの頻度について
ボイトレの頻度は、目的によって変わります。
- プロを目指すなら
週に5日程度、日々の習慣として取り入れましょう! - カラオケでうまく歌いたいなら
週2~3日程度、休日や時間があるときに行いましょう!
自分のペースで無理なく続けることが大切です。喉を酷使すると、パフォーマンスに影響が出るので休息もトレーニングの一つと捉えましょう!
ボイトレの継続方法とコツ
初心者でも毎日ボイトレ持続的に行うにはどうしたら良いのでしょうか?
- 目標を設定する
小さな目標で良いので、少しずつ達成していきましょう。自身の今の状態と相談しながら決めるといいかもしれません。 - 1週間のスケジュールを作る
無理のない範囲で、ボイトレのスケジュールを作ってみましょう。実践してみてきつかったり、もっとできそうであれば、都度調節していくと自分なりのスケジュールができます。
声帯に負担がかかり過ぎてしまうので、最低でも週1回は休息日を作りましょう。
- 健康な身体を維持する
ボイトレ後はしっかりと水分補給して、十分に休息しパランスの良い食事を取ることで、パフォーマンスの向上にもつながります!
モチベーション維持のための方法
自宅でボイトレを行うことで最も大きな課題はモチベーションを保つことです。
最初からゴールを目指すのではなく、できるようになったことを見つけることが大切です。録音した声を聞き返してみたり、自己分析シートを作成して記録していると、自身の成長が見えてモチベーションアップします♪
同じような仲間とSNSで繋がり一緒に練習するのもおすすめです!
自宅ボイトレ用具の活用方法
自宅で用いることができるボイトレ用具と、効果的に活用する方法についてご紹介します。
自宅で使えるボイトレ機器
自宅でボイトレを行うにあたり最低限必要な用具は、ヘッドホン、マイク、ピアノやキーボードです。初心者でも取り扱いが簡単なボイトレ機器をご紹介します。
ヘッドホンを使用することで正確に音程を聞き取ることができます。周りの音をシャットダウンさせ、集中してボイトレができます。
ボイトレに欠かせないマイクは、初心者でも使いやすいシンプルな操作機能が付いたものから使用してみましょう。
音程訓練の必需品であるキーボードは、楽譜が読めなくても操作できる光ナビゲーション機能が付いたものをおすすめします♪
簡単に操作できるアイテムばかりなので、お子さんのトレーニングにも使用できます。おうちの方がキーボードを弾いて音程訓練を一緒に行うのも良いですね♪
身近にあるボイトレ用具の活用法
用具を使用してトレーニングを行うことが基本ですが、日常生活で使用するアイテムでもボイトレができます。
ペットボトルを使った発声訓練です。ペットボトルに息を吐くように声を出すことで振動が伝わり、しっかりと声が出ているか確かめることができます。
やり方も簡単なので、初めてボイトレを行う方にもおすすめです♪
ボイトレ用具選びのポイント
ボイトレ用具を選ぶ上でのポイントは、自己のニーズと状況を理解することです。ボイトレを行う目的やどのようなトレーニングを行うか、日常でどれくらいの時間をボイトレに割くことができるかなどを明確に認識することが大切です。
ボイトレ用具はたくさんの種類があり、それぞれ違うタイプの効果を発揮します。自分が何のためにボイトレを行うのか、よく考えてから購入するようにしましょう。
また、予算も用具選びの大きな要素となります。自分の状況にあった使いやすいボイトレ用具を選びましょう。
高額なボイトレ用具をそろえても、使いこなせなければ意味ありません。
初めのうちは機械操作の少ないボイトレ用具を選ぶことをおすすめします。
自宅ボイトレの効果的な取り組み方
自宅でボイトレを行う際の効果的な取り組み方を3つご紹介します。
効果を上げるボイトレの取り組み方
まず、初心者が効果を上げるボイトレの取り組み方は以下のようになります。一例なので、自分好きな順番でトレーニングしてみましょう!
- ストレッチや声帯周りの筋肉をほぐす
トレーニングを始める前に体を温めておきましょう。体全体を軽くストレッチした後、喉開けエクササイズやリップロールなどで声帯の周りの筋肉をほぐしていきます。 - 呼吸法
次に呼吸のトレーニングを行いましょう。ブレスコントロールや、好きな歌を息だけで歌うなど楽しみながら行うよう心がけましょう!
続けて行うことにより、息の長い歌もしっかりと歌えるようになります!
- 音程、発声練習
ピアノやキーボードを使ってさまざまな音程で声を出す練習を行い、音域を広げていきましょう。息を吐きながら歌うことを意識して好きな歌を歌ってみるのもおすすめです!
始めは5分でも良いので、持続的に行うようにしましょう。また、トレーニング後も水分をしっかり取って喉のケアを行いましょう!
期待できる自宅ボイトレの効果
自宅でボイトレを行うことにより、どのような効果を得られるのでしょうか?
まず、自宅という一番慣れた場所でボイトレするので、緊張せずにリラックスしてトレーニングを行うことができます。時間配分も自分で決められるため、好きなタイミングで自由にトレーニングができます!
その日の体調に合わせてボイトレを行いましょう♪
ボイトレは継続が大切。基本的なところを何度も復習できる動画教材の活用がおすすめです。
≫自宅でプロのレッスンを何度も受けられる!ボイトレ動画はこちら
慣れた環境でのトレーニングにより、歌唱力も上がります。定期的にボイトレを行うことにより声の通る歌声になり、いままで出せなかった音域を思い通りに扱えるようになります。正しい発声方法で表現力も上がります。
効果を感じられるまでの期間
効果を感じるまでの期間は人それぞれで、1回ボイトレを行っただけで効果を感じる人もいれば、2~3か月ほどで効果が表れる人もいます。いずれにしても、少しずつでも良いので持続的に行うと効果が実感できます。
家族や仲間に応援されているとやる気もアップしますね♪
万能な方法は存在しませんが、まずは、いろんなトレーニングを試してみて、自分に合った練習方法を見つけ出し、楽しみながらボイトレを行ってみてはいかがでしょうか?
自宅でできるボイトレの方法について紹介しましたが、もっと早く効果を感じたい!自分では限界がきた・・・という方は、ボイトレスクールを取り入れて見るのがおすすめです。
大抵のボイトレスクールが体験レッスンをしているから、まずは受けてみて考えるのがいいね。ボイトレスクールの口コミや評判については、一つずつ詳しく調べた記事を参考にしてください!